ミニマムでスタイリッシュなデザインが印象的な「AJウォール」。
円と直線で作る独創的なフォルムは、思わず目を止めたくなる人も多いでしょう。
シンプルにその美しさを楽しむこともできますし、お気に入りのインテリアを引き立てるように取り入れるのも最適です。
この記事では、AJウォールの特徴と導入事例を紹介します。
目次
AJウォールとは?
独創的なフォルムが目を引く「AJウォール」は、1957年にデンマークの巨匠デザイナー「アルネ・ヤコブセン」によりデザインされました。
世界で愛される北欧照明ブランド「ルイス・ポールセン」から販売されています。
合理主義のヤコブセンは、あらゆる無駄を極限まで削ぎ落しスタイリッシュなAJウォールを完成させました。
ミニマムなデザインなので自宅での活用はもちろん、オフィスやカフェといったパブリックスペースなど、あらゆるシーンで活躍できるポテンシャルをもっています。
「円」と「直線」を組み合わせた独創的なフォルム
「円」と「直線」という極めてシンプルな要素で作られたAJウォール。
さらに直線には「直角」と「斜角」を用いて独創的なフォルムを完成させました。
もちろん、ヤコブセンがこだわったのは形だけではありません。
洗練されたデザインからこぼれる光の柔らかさを演出するために、シェードの内側は白色に塗装されています。
こうして美しいコントラストとなった、「円と直線によって作られた知的なフォルムからこぼれる柔らかな光」が生まれました。
照明自体のインパクトを抑えたことで空間への適応性も高く、どのような雰囲気にも優しく馴染むでしょう。
可動式のシェードで光の向きを変えられる
1960年に既製品化されたAJウォールは、家庭でも扱いやすいように工夫が施されています。
シェード部分は上下に60度、左右に120度可動するため、必要な方向に自在に光を届けられます。
さらにプラグ付きコードが付属されているのも特徴。
住宅のリノベーションなどをするときに壁内に電源がないケースもありますが、そのような場合でも簡単に取り付けが可能です。
もちろん、コードを使わず壁内の電源へ直接接続もできます。
自由自在な雰囲気を楽しめるカラーバリエーション
部屋の雰囲気に合わせて選べる豊富なカラーバリエーションも魅力。
2023年には新しいカラーバリエーションに一新され、定番のブラック、ホワイト、ペール・ペトローリアム、ポリッシュステンレスに加えて、ウォームサンド、ソフトレモン、ダスティブルー、ウォームグレー、エレクトリックオレンジの5色が仲間入り。
全9種類のカラーからお選びいただけます。
カラーランプは幼稚な印象を与えそうと不安に感じる人もいますが、AJウォールは決して幼稚さを感じさせる強いカラーではなく、空間に溶け込むように配慮されたシックな印象の色味が揃っています。
「SASロイヤルホテル」のためにデザインされたAJウォール
1957年、SASロイヤルホテル(現:ラディソン・ブルー・ロイヤルホテル)のためにヤコブセンがデザインしたのがAJウォールです。
1960年のホテルオープン時のロビーには、ステンレススティール製のAJウォールが一列に、美しく配列されていたといいます。
ヤコブセンはほかにも「AJランプシリーズ」として、AJテーブル、AJフロア、AJミニテーブルなど多くの製品ファミリーを製作しています。
これらのAJランプシリーズは、SASロイヤルホテルのデザイン・コンセプトの一部として誕生したのです。
AJウォールの導入事例を紹介
ここからはAJウォールの導入事例を紹介します。
シンプルながらも独創的なフォルムですが、実際に取り入れると自宅にしっくり馴染み、理想の空間を作る一助となるでしょう。
洗面室やパウダールームを洗練された空間に
洗面室やパウダールームのようなコンパクトな空間には、AJウォールのシャープなデザインが似合います。
洗面台の鏡に向けて優しい光を落とすと、鏡に反射して周囲を明るく照らしてくれるでしょう。
高級ホテルのような上品さを感じられる空間になれば、身支度の時間がさらに楽しくなります。
お気に入りのインテリアを照らすように配置
可動式で狙った場所に的確に光を届けるAJウォールは、お気に入りのインテリアを照らすように配置するのもおすすめです。
相性の良い北欧チェアはもちろん、旅先で買った思い出の置物や季節の花々を生けた花瓶など、空間のポイントとなるようなアイテムを決めて、優しい光を落としてみましょう。
スポットライトのように光を当てたインテリアは、訪れた人の視線を集め、ひとつのアート作品のように幻想的な空間になります。
寝室に取り付ければリラックスできる空間に
眩しさを抑えたAJウォールの光は、寝室用の光源にしても最適です。
棚やスツールを近くに置いて読書灯の代わりにする配置や、左右に置いて夜の灯りとして活用するコーディネートもおすすめ。
2人以上で並んで寝る場合は、お互いの睡眠を邪魔せずに優しい光を確保できます。
そのほか、サイドテーブルにアロマやちょっとしたインテリアを飾り、AJウォールで上から柔らかく照らす魅せ方も品の良さを演出できます。
等間隔に配置して柔らかい光を届ける配置に
大空間であれば、AJウォールを等間隔に配置してライトアップするのもおすすめです。
本棚が並ぶライブラリを照らす用途として設置すれば、よりスタイリッシュで華やかな空間に。
北欧メーカーのペンダントライトと合わせることで、モダンな雰囲気にさらに磨きがかかります。
空間全体を照らす照明では生み出せない優しい光があふれる空間をつくりだせます。
ワークスペースや書斎に取り入れて手元を優しく照らす
ワークスペースや書斎のデスクライトとしても、AJウォールは活躍します。
とくにデスクが小さく作業場所が狭い場合は、テーブルランプよりもAJウォールのほうが机のスペースを広々と使えます。
上から均等に手元を照らす光は角度による影が生まれにくく、心地良い作業空間を生み出します。
キッチン空間のおしゃれライトにも最適
シャープでモダンなデザインが自慢のAJウォールは、キッチン空間を照らす灯りとしても最適。
眩しすぎない柔らかい光で、手元をしっかりと照らしてくれるでしょう。
角度を調節して壁に光を当てて、間接照明のように使うのもあり。
ペンダントライトのように吊るし紐が必要ないので、天井空間が広く見えるすっきりとした空間をつくり出せます。
TIMBER YARDが手掛けたAJウォールの導入事例
国内外から厳選したインテリアアイテムを揃えるTIMBER YARDのショップでも、AJウォールを取り扱っています。
ここからは、実際にTIMBER YARDが設計した住宅や別荘に取り入れた、AJウォールのコーディネート事例を紹介します。
ヌックスペースを照らす灯りに採用
こちらは、心地良い時間を過ごせる小上がりのヌックスペースに、AJウォールを取り付けた事例。
ゆったりとくつろげるように、あえて最小限のインテリアと照明のみを選んで配置しているのがポイント。
窓から差し込む日差しを浴びて日光浴するもよし、AJウォールの優しい光でリラックスタイムを過ごすもよし。
家族みんなでくつろげる空間に仕上げています。
階段の入口を彩る一灯
こちらは階段を照らす光源として配置した事例。
TIMBER YARDが手掛ける家はシンプルかつ上質なものが多いため、ミニマリズムを追求したデザインの北欧照明とよく馴染みます。
窓から差し込む日差しも計算し、少ない照明と自然光で十分な採光を確保。
上り下りするだけでも楽しい、洗練された空間をお楽しみいただけます。
玄関を優しく照らす灯り
広い玄関のコーナーに配置すれば、ちょっとした空間にも温かみをプラスしてくれます。
横長の窓から差し込む光ではカバーしきれない暗がりを利用して、洗練された空間へと変化させています。
物が少なくシンプルだからこそ映える、引き算のインテリアを楽しみましょう。
デスクランプとして活用
こちらはシンプルな造作デスクにAJウォールを組み合わせたケース。
良質な天然木で作る質の高い造作家具は、シンプルでいて機能的。
AJウォールのシンプルなデザインにもしっかりとマッチします。
小さな置き時計や観葉植物を置けば、インテリアを照らすコーディネートも可能です。
ベッドランプにも使える
寝室のベッドサイドに取り付ける王道的なコーディネートも人気。
加えて天井にもおしゃれな間接照明を施工して、ゆったりとリラックスできる空間を追求しています。
夜はAJウォールのほのかな光で生活していれば、自然と眠りに誘われるはず。
北欧のムードあふれるヒュッゲな寝室空間に仕上げています。
温かな光を落とすAJウォールで北欧空間を楽しもう
今回はミニマムでスタイリッシュな照明・AJウォールの特徴と導入事例を紹介しました。
無駄のないスッキリとしたフォルムから放たれる温かな光は、さまざまな空間を幻想的にまとめてくれるでしょう。
自宅に特別感のある空間を作りたい人は、ぜひAJウォールで理想を叶えてくださいね。
部屋の雰囲気や好みに合わせて、お気に入りのカラーを取り入れてみてください。