カーテンがないお部屋をイメージされたことはありますか?
外との境を作るカーテンがないことで生まれる明るく視界の広い空間は、別荘のような解放感をもたらすでしょう!
この記事では、カーテンのいらない間取りにフォーカスし、プライバシーを確保して快適に生活できる家の設計ポイントについて解説します。
目次
カーテンのない住まいってどんな感じ?
カーテンがないと日もたくさん室内に入り、明るく気持ちいいものです。
視覚的にも外が見えることで解放感につながり、非日常的な感覚が得られるでしょう。
窓がフレームのように時間の経過、季節の変化を映し出し、暮らしを豊かに演出します。
一方で、外からの視線によりプライバシーが確保されないケースもあるため、間取りや窓の位置を検討し、設計しなくてはいけません。
カーテンがいらない間取りのメリット
カーテンがいらない間取りの家を建てるメリットを挙げてみましょう。
部屋が広く見え解放感がある
カーテンがあると視線が遮られますが、カーテンがないことで視線が遠くまで伸び、視界も広くなるため空間の広がりを感じられます。
さらには、自然光が入ることで部屋が明るく照らされ、開放感を生むでしょう。
空間がスッキリして生活感が出ない
お部屋の中で存在感の大きいカーテンは、インテリアを邪魔してしまい、圧迫感を出すことも。
カーテン、カーテンレールがないことで窓周りがスッキリし、遮るものがないことで家の中と外との繋がりがスムーズに感じられます。
周囲の視線を感じることなく暮らせる
カーテンがいらない間取りに大切なのは、外からの視線を感じることなく暮らせるかです。
プライバシーが確保された間取り設計により、窓から日が差し込む明るい室内環境で心地よく生活できるでしょう。
カーテンにかけるコストやお手入れが不要になる
新築時には、カーテンレールが未設置であるケースが多く、カーテンレールとカーテンを購入し設置しなくてはいけません。
窓が多いお住まいの場合はかなりの出費になりますが、カーテンのいらない間取りであればその費用が削減できますし、買い替えなどのコストも必要なくなります。
また、カーテンを設置すると定期的な洗濯も必要ですが、カーテンがなければお手入れの手間が不要です。
ハウスダストなどのアレルギー対策になる
アレルギーをお持ちの方にとってハウスダストは天敵。
ハウスダストは布製品に溜まりやすいため、カーテンのいらない間取りはアレルギー対策に効果的です。
カーテンがないことで床掃除もしやすくなり、お部屋のクリーンさも増すでしょう。
時の移り変わりを楽しめる
カーテンがないことで外のロケーションをフレームのように切り取ることができ、時の流れ、季節の変化を余すところなく楽しめます。
その季節、その瞬間にしか見れない景色が目の前にあることで、贅沢な気分を味わえるでしょう。
カーテンがいらない間取りのデメリット
カーテンがいらない間取りにはデメリットも存在します。
どのようなデメリットがあるのかも理解しておく必要がありますので、その内容について見てみましょう。
寒暖など室温に影響する場合がある
カーテンは、夏は外からの熱の流入を防ぎ、クーラーで冷えた空気の流出を防ぐ役割があります。
冬も同様に、外からの冷気の流入と暖房で暖まった熱の流出を防ぐため、カーテンがなくなると夏は暑く、冬は寒く感じるかもしれません。
しかし、断熱効果のある窓を選び、家全体の断熱性を高めるなどの対策をしておけば、カーテンの有無で室温に大きく影響する心配はなくなります。
外から見られる恐れもある
カーテンがないと外から視線を遮るものがないため丸見えになります。
日中は外が明るく中が暗いため見えにくくなりますが、夜は電気をつけるため中の様子がハッキリ見え、プライバシーが保護されません。
カーテンのいらない間取りを配慮しても、近隣にマンションやビルなどの高い建物があれば上から見えてしまう可能性もあるので、周囲の環境も加味して間取りを検討する必要があるでしょう。
紫外線を受けやすくなる
カーテンがないことで日差しが室内まで入り、壁紙やフローリング、家具やインテリアなどが紫外線の影響を受けやすくなります。
それにより、日焼けや劣化が早く進むことも否めません。
カーテンのいらない間取りの家で紫外線を防ぐためには、UVカット効果の高いガラスを選ぶことで対策が取れます。
夜に虫が集まりやすくなる
カーテンがない窓は、明かりが灯る夜になると虫が集まりやすくなります。
虫が光に集まる習性によるもので、光を遮るカーテンがなければ部屋から外に漏れる光に虫が反応するからです。
建築コストが割高になりやすい
カーテンがいらない間取りの設計では、外から室内を見られないロの字や、コの字などの設計手法を取り入れることが多く、建築コストが割高になる傾向があります。
形状が複雑になるほど壁の面が増え、材料費や施工費が多くかかってしまうからです。
カーテンのない開放的な家づくりのポイント
カーテンがなくても暮らしやすい家にするためにはプライバシーの保護や日差しのコントロール、防犯対策などの工夫が必要となります。
カーテンのない開放的な家づくりのポイントをまとめました。
中庭を囲む間取り
カーテンがいらない間取りにするためには、外からの視線をシャットアウトするロの字、コの字などの中庭(インナーパティオ)がある形状にするのが基本です。
各方向に自然の光と風を取り込み、カーテンなしでもプライベート空間を満喫できます。
道路に面していない側に開口部を設ける
家を建てる土地が南道路であっても北道路であっても、道路に面していない方に開口部を設けることでカーテンがなくても外からの視線が遮られます。
明かりを取りたい場合には、人の侵入が難しいスリット窓や開閉式でないFIX窓を設けるとよいでしょう。
軒の出により視線を遮る
大きなガラス戸を設けるリビングは隣接する建物などの上からも見えやすいため、軒の出を深くするとカーテンがなくても高所からの視線を遮ることができ、夏の強い日差しが室内に入り込むのも防げて一石二鳥です。
吹き抜けを設ける
中庭を囲むロの字、コの字の形状の家にできない場合、吹き抜けを設けるのも一つのアイデアです。
高い位置から光を取り入れることで道路側に大きな窓を設ける必要がなく、人の視線よりも高い位置に窓を配置したり、型ガラスや曇りガラスを使うと室内の様子が分かりにくく、防犯性やプライバシーを守れます。
西向きリビングを避ける
西向きにリビングを設けると西日が眩しく、カーテンなしで過ごすのは難しいでしょう。
特に、西日は室内の奥まで入り込み、フローリングや家具の日焼けも招くため西向きを避けるのが無難です。
フェンスや植栽を効果的に使う
カーテンを付けない暮らしをしたいけれど、中庭を設け家の周りを囲いきる家づくりに抵抗がある方は、フェンスや植栽などの外構を効果的に使うのがお勧めです。
光や風を通しつつ適度に視線を遮れる格子状やルーバーフェンスを設けたり、樹木を植えるなどエクステリアを工夫するとよいでしょう。
注文住宅の家づくりでカーテンのいらない間取りを実現する!
ここまで、カーテンのいらない間取りにフォーカスし、メリットやデメリットと共に設計のポイントを解説してきました。
カーテンが不要の家づくりは、プライバシーを意識し防犯性を高める工夫が不可欠で、土地選びから周囲の環境を踏まえた位置や向き、形状をよく検討しなくてはいけません。
カーテンのいらない間取りは、理想の家づくりができる注文住宅に最適な方法と言えるでしょう。