注文住宅でオリジナルの庭が作れるとはいえ、まず何をすべきか分からない方もいるのではないでしょうか。
特に庭のレイアウトは多く、素人だと悩みますよね。
しかし、庭のレイアウトを決める前のコツを理解していれば、庭づくりがスムーズに進みます。
今回は、レイアウトを決めるコツや6つの施工パターンを解説します。
最後まで読めば、おしゃれで機能的な庭のレイアウトが決められるのでぜひ参考にしてください。
目次
庭のレイアウトを決めるコツ
庭のレイアウトを決める際は事前準備が必要です。
ここではレイアウトを考えるコツを5つ解説します。
これさえおさえておけば庭づくりの半分は完成したといっても過言ではありません。
庭の目的を決める
まずは、庭の目的や過ごし方を考えましょう。
庭の目的が決まれば広さや設備など次のステップにスムーズに進めます。
例えば、「眺める庭」「遊ぶ・使う庭」「住宅の機能性を高めるための庭」など、用途はライフスタイルによってさまざまです。
目的が曖昧だと、庭を活かしきれず無駄なスペースになって後悔することもあるでしょう。
庭の目的を家族で話し合ってイメージを固めることがレイアウトを考える基盤です。
庭のテイストを決める
インテリアと同様に庭にもテイストがあります。
一般的に、家の外観の雰囲気に合わせたテイストを選べば調和がとれたデザイン性の高い庭が完成します。
以下は庭のテイストの一例です。
目隠し対策する
庭で快適に過ごすなら、目隠しを効果的に配置して外からの視線を遮ることが重要です。
以下は目隠し対策の一例です。
- 生け垣
- サンシェード
- 目隠しフェンス(アルミ製・木製・ルーバータイプなど)
庭の目的に合った設備を導入する
目的に適した設備を導入すれば、庭の過ごし方に彩りが生まれます。
例えば、庭をセカンドリビングとして使うなら、ウッドデッキやテラスは必要不可欠です。
さらに、水場・照明・電気設備を加えると夜も快適に過ごせる空間に。
目的に合わせて設備の導入を検討すれば、庭の可能性を広げられます。
メンテナンスのしやすさを考慮する
庭がある以上メンテナンスは必須であり、人によっては面倒に感じることもあるでしょう。
しかし、メンテナンスを想定した庭のレイアウトにすれば、手入れの負担を軽減できます。
レイアウトを考える前に手入れに割ける時間と許容範囲を把握すれば、理想の庭が作れます。
庭のレイアウトパターン6選
庭のレイアウトは、ライフスタイル・敷地面積・周囲の環境によって異なります。
ここからは、庭のレイアウトパターンに加えてメリット・デメリットも解説していきましょう。
一般的な庭
一般的な庭は「主庭」と呼ばれており、名の通りメインの庭を指します。
基本的に敷地の南側に配置され、リビングに面している傾向があります。
主庭はある程度広さがあるため、設備を導入すれば幅広い用途で使えるのが魅力です。
特にウッドデッキや芝生を取り入れれば「使う・遊ぶ」に対応できる庭になります。
以下は主庭の一例です。
- ウッドデッキをリビングと隣接させてアウトドアリビングに
- デッキを縁側のように細長く配置して芝生を敷けば、屋外空間がくつろぎスペースに
- 全面を芝生にしてドッグランを
- 植栽を整えて室内からの借景を楽しむ
メリット | ・ある程度の広さが確保でき、汎用性がある ・日当たりがよい |
デメリット | ・設備のメンテナンスや維持費がかかる ・目隠し対策の範囲が広くなる |
前庭
前庭とは家の前面にある庭のこと。
敷地の入り口から玄関までのスペースを指します。
前庭の目的は眺める要素が強く、美しくデザインして彩りを楽しめる点が魅力です。
以下は前庭を活かした一例です。
- 門から玄関の間に小道を作ってアレンジする
- 小道の両側に花壇を配置してガーデニングを楽しむ
- 玄関口の目隠し対策としてシンボルツリーを植える
- ガレージと連結させて雨風をしのげる工夫をする
メリット | ・庭のデザインにより外観の魅力を引き出してくれる ・小物でアレンジしやすい |
デメリット | ・植える植物の日照条件を考慮しなければいけない ・植栽のメンテナンスを怠ると家の印象が悪くなる ・植栽や設備の配置によってはプライバシーの確保がしにくく、目隠しフェンスに頼りすぎると閉鎖的な印象を与える |
中庭
中庭とは、建物の内側に設けた壁で囲まれている屋根のない空間です。
採光を確保できたり庭の景観を室内から眺められたりなど、主庭と同等の汎用性があります。
また、4〜6畳ほどの広さを確保できればウッドデッキやタイルを敷いてセカンドリビングとしても活用できます。
メリット | ・採光を確保でき、プライバシー性が高い ・敷地面積が狭くても取り入れやすい ・生活動線を意識してレイアウトすれば快適な家になる |
デメリット | ・建築費・排水設備などの初期費用がかかる ・一般的な窓を選ぶと断熱性が劣る場合がある ・レイアウトがコの字型の場合は目隠し対策が必要 |
ライトコートのレイアウト
ライトコートとは採光を室内に取り入れるための中庭であり、「光庭」とも呼びます。
ライトコートに面した側から採光を取り入れられるため、南側が開けていない土地でも室内を明るくできます。
庭の空間はシンプルなデザインが多く、太陽光が反射しやすい白色の外壁や床材、ガラス素材で仕上げるのが特徴です。
メリット | ・狭小地や住宅密集地でも採光を取り入れられる ・プライバシー性が高い ・庭のレイアウトの中でも外部から侵入しにくい |
デメリット | ・居住スペースが狭くなる ・熱や湿気がこもりやすい ・外壁や床材のメンテナンスが必要 |
バスコート
バスコートとは、浴室とつながるように作られた中庭であり、家にいながら露天風呂気分に浸れる空間です。
バスコートを作るポイントは、床材と植栽にこだわること。床材を素足でも歩けるデッキにすれば屋外と行き来しやすい環境が生まれて、ゆったりと湯冷めの時間を過ごせます。
また、浴室とバスコートの床材の色を統一するとスタイリッシュな雰囲気に。
美しく整えた植栽をライトアップすれば夜のバスタイムが贅沢な時間になるでしょう。
メリット | ・自宅で露天風呂気分が味わえる ・間取りを工夫すれば物干しスペースやアウトドアリビングにもなる |
デメリット | ・設計によっては周囲の目線が気になる ・バスコートと浴室を隔てるガラスが温度差で曇ることがある |
小さい庭
2〜3畳ほどの小さい庭があるだけで生活に彩りと潤いをもたらします。
特に小さい庭の場合は、「フォーカルポイントとなるものを1つ設置する」「空間に余白を設ける」と立体感が生まれておしゃれな庭になります。
例えば、以下はその一例です。
- 玄関から室内に入る目線の先に坪庭を作る
- アプローチ手前は広く、奥に行くほど狭いデザインにする
- 目隠しフェンスは抜け感のあるものを使用する
- 存在感のあるシンボルツリーを1本植える
- ハンモックやチェアなど、アウトドアギアを1点取り入れる
メリット | ・外空間を有効活用できる ・選ぶ植栽によって四季を感じられる |
デメリット | ・居住スペースが狭くなる ・目的がはっきりしなければ デッドスペースになる |
庭のレイアウト次第でワンランクアップした家になる!
庭を作るには目的やテイストをあらかじめ考えることが重要です。
注文住宅であればライフスタイルや立地に適した庭のレイアウトが可能とはいえ、事前準備しなければ庭がデットスペースになる恐れも。
各レイアウトのメリット・デメリットを把握し、機能的でおしゃれな庭を作ってくださいね。
ウッドデッキや芝生など自然素材を取り入れたテイストであり、それらを多用すれば一層ナチュラルな雰囲気に仕上がります。植栽をシンプルに配置すると、どんな外観にも馴染む特徴があります。
スタイリッシュでクールな外観に馴染みやすいテイスト。タイルや天然石など無機質な素材を使用して都会的な雰囲気を演出できます。
砂利や飛び石、苔などを効果的に配置した、昔の日本庭園を彷彿させるテイスト。和と洋の要素を組み合わせればスタイリッシュで都会的な外観にも馴染み、和モダンスタイルが実現します。落ち着きのある空間が好みの方におすすめです。