下の階の天井と上の階の床がなく、空間をつなげた「吹き抜け」。
天井が高くなるため、開放的な雰囲気が魅力です。
ただし実際に導入するとなると、気を付けたいポイントも、いくつかあります。
この記事では、吹き抜けのあるリビングを検討中の方に向けて、失敗しやすいポイントや間取り・インテリア事例について、詳しく解説します。
吹き抜けで失敗しやすいポイントと対策方法
この章では、吹き抜けのあるリビングで失敗しやすいポイントと、対策方法を解説します。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、導入するときの注意点を押さえておきましょう。
壁面や窓のラインがバラバラ
リビングに吹き抜けを設けるときは、壁面のラインと窓の高さを、真っすぐに揃えましょう。
バラバラだと、開放感が半減するだけでなく、風通しが悪くなる可能性があります。
機能性のダウンにもつながる部分なので、注意してくださいね。
ニオイ対策が不十分
LDKに設置するのが主流の、吹き抜け。
キッチンからのニオイ対策は、念入りにおこなう必要があります。
不十分だと調理中のニオイが2階にも伝わってしまったり、洗濯物に移ってしまったりする場合も。
キッチンを壁で囲み、半個室にするとニオイが広がるのを防げます。
また洗濯物を干す場所と、台所を隣接させないようにするのもポイントです。
吹き抜けのあるところに、換気用の窓を設けると、より安心でしょう。
吹き抜けの位置が悪い
吹き抜けの位置も、失敗しやすいポイントです。
吹き抜け窓を北側に設けるなど、場所が悪いと、結露によりカビが発生しやすくなります。
「どうしても北向きにしか、窓を付けられない」という場合は、継続的なメンテナンス費用が掛かることを、考えておく必要があります。
周りが壁・凹凸で暗い
吹き抜けの近くに壁や凹凸があると、光が遮られて部屋全体が暗い印象に。
吹き抜けの一番の魅力ともいえる「開放感」のない空間になってしまいます。
できるだけ壁と窓との間隔をとり、広いスペースに吹き抜けを設置するのが、失敗しないポイントです。
費用面の確認不足
「費用面について、あまり考えていなかった」といった失敗も、よくあります。
吹き抜けを設けると、通常よりも光熱費やメンテナンス費用などが掛かります。
吹き抜けは足場が高いため、照明の交換やクロスの張り替え、エアコンのクリーニングなどを専門業者に依頼することもあるでしょう。
吹き抜けを導入する前に、どのくらい費用が掛かるのか調べておくと安心ですね。
吹き抜けを取り入れた間取りのアイデア
この章では、リビングに吹き抜けを取り入れる場合の、間取りのアイデアをご紹介します。
理想の空間づくりのヒントにお役立てください。
【吹き抜け×階段】より開放的な空間に
家族同士のコミュニケーションを図るため、リビングに階段を設置する人が増えています。
吹き抜けとの相性は抜群。
圧迫感のないオープン階段なら、より広々とした空間を演出できるでしょう。
階段の途中にスキップフロアを設けて本棚を置き、ライブラリースペースなどにするのも、おすすめです。
【吹き抜け×窓】明るいリビングが完成
リビングを吹き抜けにする場合、大きめの窓を設置すると良いでしょう。
たっぷりと光が差し込む場所に窓を取り付ければ、開放感がアップします。
とはいえ「プライバシーの観点から、大きな窓の設置は難しい」という方もいるはず。
その場合は、2階の高い位置に窓を取り付けるのも1つの方法です。
【吹き抜け×広めの廊下】スペースを活用
2階の廊下通路のスペースを、少し広めにするのも人気があります。
廊下を1つの空間と考えれば、カウンターやチェアを設置したり、スタディスペースにしたりして活用できます。
1階にいる人とのコミュニケーションが取りやすいのも、嬉しいポイントです。
吹き抜けを取り入れたインテリアのアイデア
リビングに吹き抜けを導入するなら、開放的な雰囲気を活かして、おしゃれに見せたいですよね。
この章では、吹き抜けのインテリアのアイデアをご紹介します。
お気に入りのアイテムでミュージアム気分
吹き抜けのあるリビングは、ディスプレイを楽しむのに最適。
お気に入りのアートや写真を飾れば、自宅にいながらミュージアム気分が味わえます。
趣味のサーフボードや自転車を、壁面にディスプレイしても良いでしょう。
目線より高い位置に飾ると、圧迫感なく仕上がります。
手すりの材質・デザインにこだわる
吹き抜けを取り入れるなら、手すりのデザインにもこだわりましょう。
手すりの材質は、主に5タイプから選べます。
1階・2階のインテリアとの統一感を意識すると、センス良く仕上がります。
照明はリビングとテイストを合わせて
吹き抜けのある空間では、照明使いも重要です。
リビングのインテリアとしての要素もあるので、テイストを揃えるのがベター。
ヨーロッパ風に仕上げるならシャンデリア、モダンな雰囲気にしたいなら球体の照明など、天井の高さを活かしてボリュームのあるタイプを設置しても良いですね。
季節や気分に合わせて、雰囲気を変えられる「ダクトレール照明」もおすすめ。
配置する場所や数を決められますし、好きな向きに調節できます。
壁にお気に入りのアートを飾って照らすのも、おしゃれです。
シーリングファンで見栄えと機能性を両立
おしゃれと機能性を両立させたいなら、シーリングファンを設置しましょう。
シーリングファンは、天井に設置する大きな扇風機のこと。
おしゃれな見た目だけでなく、空気を循環させるので、室温が均一になり冷暖房効率がアップします。
ホコリが溜まりやすいので、定期的に柄の長いモップなどでお掃除してくださいね。
理想の吹き抜けのあるリビングを叶えよう
この記事では、吹き抜けのあるリビングについて、失敗しやすいポイントや対策方法、間取り・インテリアのアイデアについて解説しました。
注意点を押さえて、快適な空間を実現させましょう。
スタイリッシュな雰囲気に仕上がる。木やガラスなど、他の材質との組み合わせも人気
木ならではの温もりが魅力。ナチュラルインテリアが好みの方に。
ガラスよりも透明感が高い。耐衝撃性が高いので、地震などで破損した場合も飛び散りにくい。
見た目はアイアンと似ている。スチールのほうが強度の面で優れている。
透明感があるので、開放的な空間に。少し青みを帯びているのが特徴。