玄関の広さは家の雰囲気を決める重要な要素の一つ。
同じ坪面積でも玄関が広い家・狭い家があり、たとえ狭い面積でも工夫次第で開放的かつ快適な空間を作ることができます。
この記事では、狭い玄関を広く見せる配置の考え方や視覚テクニックについて解説していきます。
目次
狭い玄関を少しでも広く見せる基本テクニック
玄関は靴以外にも、自転車や自宅の鍵などを置いてある場合もあります。
それ以外にも、シューズインクローゼットには靴以外の日用品を入れている家庭も多いのではないでしょうか。
狭い玄関を根本から解消するなら改装工事が必要ですが、現状できる策でどうにかしたいのであれば、収納の見直しや広く見せるテクニックを取り入れるのが効果的です。
収納を見直す
まずは玄関に置いてある「もの」に目を向けてみましょう。
靴はもちろん、自転車や鍵などはどのように収納されているでしょうか。
また、無駄なものは置いてないでしょうか。収納を見直すことでこれまで隠れていたスペースがあらわになり、玄関を広く感じられるようになります。
靴の収納
まずは靴の収納から見直してみましょう。
靴箱に入りきらない靴が地面を埋め尽くしていると、玄関がとても窮屈に感じてしまいます。
それだけでなく、ゲストに「整理整頓ができていない」といったマイナスな印象を持たれてしまうことも。
靴箱に靴が入りきらないのであれば、まずは使わない靴の見直しをしましょう。
2年以上履いていない靴は、もう履くこともない靴としてお別れをする時期かもしれません。
また、サイズアウトした子供の靴も「フリマアプリで出そう」「思い出だから…」といった理由でとっておくと、どんどん増えてしまいます。
出品しないのであれば潔く捨てる、思い出としてとっておくなら玄関以外にしまうなどの行動が必要です。
整理整頓してもなお靴箱がいっぱいのようであれば、靴同士を重ねて収納をしたり、靴箱を増設したりといった工夫をしましょう。
普段使う靴を毎回靴箱から取り出すのが面倒であれば、背の低いラックを玄関の隅に置くのがおすすめ。靴が直接置かれていないだけで、玄関の狭さが緩和されます。
自転車の収納
大切な自転車は、雨風にぬらしたくないですし盗難も心配ですよね。
そのため、玄関土間に置いてある家庭も多いかと思います。しかし自転車はかなり場所をとる存在です。
狭い玄関に置かれたら、ますます玄関のスペースが狭まってしまうでしょう。
自転車を雨風にぬらしたくないのであればカバーをかけて軒下に置く、盗難が心配なのであれば鍵を二重につけるなどすれば、外に置いても安心できるはず。
どうしても家の中に置くのであれば、壁にかけてインテリアとするなどして、玄関スペースを確保を図ってみてください。
鍵・メガネなどお出かけアイテムの収納
鍵やメガネなどの細かいものも、玄関をごちゃごちゃ見せてしまう原因です。
これらのお出かけアイテムはひとまとめにしておくのがおすすめ。
靴箱の上にボックスを置いたり壁にフックをつけて引っかけたりなど、散らからない&無くさない工夫をしてみましょう。
玄関を広く見せる視覚テクニックを利用しよう
収納の見直しができたのなら、次は視覚テクニックで玄関を広く見せましょう。
いわゆる「目の錯覚を理由する」ということですが、思いのほか高い効果を発揮します。
全体を暖色系にして広さを出す
壁紙やドア、玄関マットなどが暗い色で統一されていませんか。
暗めの色はシックで落ち着いた印象を与えますが、狭い場所においては圧迫感を強く与えてしまうことも。
白系の明るい色は「膨張色」とも呼ばれ、ものを大きく見せる効果があります。玄関にこの膨張色を取り入れることで、広さを感じさせられるでしょう。
廊下を長く見せる
玄関が狭くても廊下が長く見えると、開放感を演出できます。
廊下を長く見せるには、玄関から入って一番真正面に見える壁に、寒色系の小さな小物類を飾ると効果的です。
寒色系はものを遠くに見せる効果があり、小さなものは周りを大きく見せてくれます。
寒色系のアートパネルを飾ったり、ウォールアートを試してみるのもおすすめです。
吹き抜けにして高さを強調する
天井の高さを強調することで、玄関部分のスペースが広く感じられる場合があります。
玄関照明周りに装飾をしてみたり、玄関壁の高い位置に間接照明を足したりするなど、視線が上を向くような工夫をしてみましょう。
鏡を置く
玄関に大きな鏡を設置することで、鏡にも玄関が映し出されます。
すると、玄関が倍増したように錯覚し、奥行きを感じられるようになります。
出かける前の姿見としても使えるため、一石二鳥のアイデアです。鏡は壁に直接セットできるものだと玄関スペースをとらないのでおすすめです。
フォーカルポイントを作る
玄関の狭さを直感させる前に、目線を別の場所に集めるのも効果的です。
自然と目線の集まる場所を「フォーカルポイント」といいます。
フォーカルポイントは、インテリアで作ることが可能です。
たとえば、土間近くの廊下に大きなグリーンを置いたり、印象的な絵を壁に飾ったり。入った瞬間に自然と視線を奪われるようなものを玄関近くに置くと良いでしょう。
玄関を広くリフォームするのも手
収納の見直しや視覚テクニックだけでは玄関の狭さを解消できない場合、思い切ってリフォームを検討するのも手です。
敷地は限られているため、「今ある空間を広くするのは難しいのでは?」と思うかもしれませんが、ポーチ部分を減らすといった工夫などで、玄関を広げられる可能性があります。
しかし、外壁や基礎工事にまで及ぶ大掛かりな工事になる可能性もあります。
建物内部を工事して玄関を広くとることもできますが、こちらも家の構造によっては大変な工事となるかもしれません。
それでも工事で玄関の狭さを対処をしたい方は、家を建てた工務店に相談をするのが一番安心です。工事以外での解決方法を提案してくれる場合もあります。
最適な方法で玄関の狭さを解消しよう
帰ってきたとき一番最初にたどり着く場所が玄関です。
玄関がきちんと片付いていると、帰ってきたときに「ほっ」とした気持ちになるもの。
間取り的に狭い玄関でも、整理整頓と視覚テクニックで驚くほど印象を変えられるので、最適な方法を見極めてからぜひチャレンジしてみてください。