新築を建てるなら、庭がある暮らしに憧れる方も多いのではないでしょうか。
新築時に庭づくりを進めれば、家と庭を調和させたデザインが実現します。
とはいえ、理想の庭を作れても手入れに負担がかかり、後悔するケースもあるようです。
そこで今回は、手入れを楽にする庭づくりのポイントや施工法を解説します。
庭を検討している方、庭の目的や広さは決まっているけど効率的に維持したい方は必見!ぜひ参考にしてください。
目次
そもそも庭の手入れとは?
庭の手入れは主に3つあります。
あらかじめ方法を理解していれば手入れの時間が把握しやすいので参考にしてください。
雑草処理
雑草取りは庭の手入れの中で最も頻繁に行う作業です。
雑草は春から夏にかけて急激に成長し、冬は生えません。
放置して根付かせてしまうと簡単に抜けなくなるため、1〜2週に1回こまめに抜く必要があります。
完全に処理するには根を張る前に抜く、もしくは根元から抜くのが重要です。
落ち葉処理
庭に木を植える場合は、落ち葉の処理をしなければいけません。
放置すると景観が悪くなったり、雨どいや排水溝に落ち葉が詰まって水が流れにくくなったりすることも。
また、雨で濡れた落ち葉を踏むと転倒の危険性もあります。
特に秋はこまめな処理が必要です。
庭木の剪定
庭木の剪定とは、樹の形と密度を整える作業のこと。
樹のバランスを考えながら枯れた枝や不自然に伸びた枝を切り落とします。
剪定は見た目だけでなく、樹の必要な部分に栄養が行き渡るよう成長を促す効果が期待できます。
剪定時期は樹種によって異なり、常緑広葉樹なら3月〜5月下旬、落葉広葉樹だと12〜2月がベストです。
背丈が高い木だと素人の剪定は危険なので、業者に依頼する必要があります。
庭の手入れを想定し、雑草が生えにくい庭づくりが重要
庭がある限り手入れは不可欠です。
そのため、手入れの負担軽減や規模の縮小など手入れを想定した庭にすることが重要です。
やみくもに庭の面積を決めるのではなく、あらかじめ手入れに割ける時間を考えれば、庭の許容範囲が判断できるでしょう。
また、手入れの手間を左右するポイントは、「雑草を生やさない環境を作ること」です。
前述したように、手入れで最も頻繁に行うのは雑草の処理です。
庭木の場合はワンシーズンの手入れである一方、雑草は生命力が強いため春から秋にかけて常に処理しなければいけません。
つまり、庭の目的に合わせて雑草が生えにくい施工をすれば、手入れのストレスがない庭が実現します。
庭の手入れを楽にする4つのポイント
ここからは、手入れの負担を減らす庭づくりのポイントを4つご紹介します。
庭を検討中の方、庭の広さや目的が決まっている方も参考にしてください。
土のスペースを絞る
土の庭は費用がかからないメリットがある一方、雑草は半永久的に生え続けます。
つまり、土のスペースを減らせばその分雑草が生える場所が限られるので、手入れの負担を減らせるのです。
例えば、タイルを敷けば日光を遮るので雑草が生えにくい環境になり、並べ方を工夫するとオリジナリティのある庭が完成します。
また、人工芝なら手間をかけずに見栄えのよい庭になるでしょう。
植栽や土のスペースが小さくても工夫次第で風情ある庭が作れます。
手入れしやすい植物を選ぶ
庭に樹を植える場合は、常緑樹や背丈が低い木を選べば手入れのストレスを軽減できます。
常緑樹とは、通年葉をつける樹種のこと。
落ち葉処理を秋にする手間が省けて剪定の負担もかかりにくくなります。
一方、剪定を楽しみたい方は頭の高さより低い木を選びましょう。
高い木だと脚立を使用するため剪定の難易度が上がり、危険が伴います。
常緑樹なら、ソヨゴ・オリーブ・シマトネリコがおすすめ。
背丈が低い樹だと南天・クチナシなどがよいでしょう。
ナチュラルな庭のデザインにする
庭のデザインは、手入れをしなくても映える要素があるとよいでしょう。
例えば、常緑樹のシンボルツリーを1本だけ飾るとシンプルさが際立つスタイリッシュなデザインに。
ワンシーズンの手入れで済みます。
また、大小さまざまな石を使ってルーズに仕上げたロックガーデンもおすすめです。
多少雑草が生えても荒れている雰囲気を感じず、デザインとして楽しめます。
手入れ・水やりを楽にする設備を導入する
庭の手入れに時間がかけられる方や広い庭を検討している方は、立水栓・スプリンクラー・芝刈り機など楽に手入れできる設備を導入しましょう。
今は手間を感じていなくても、年齢を重ねると体力に負担を感じる可能性があります。
庭に立水栓と長めのホースを備えていれば腰をかがめて水を運ぶ心配がなく、楽に水やりができます。
スプリンクラーなら自動で水を撒いてくれるので、平日は機械に頼り休日に庭を愛でることも。
長く庭と付き合うなら、新築時に設備の導入を検討しましょう。
手入れがかかりにくい庭の施工パターン
手入れがかかりにくい庭にするには、新築時に庭づくりを進めるのが大切です。
住宅と庭とのバランスを考えれば庭の魅力が活きる家が完成しますよ。
ここからは、手入れの負担がかかりにくい施工事例をご紹介しましょう。
観賞用の小さい庭なら機能性もアップ
観賞用としてシンボルツリーを植えるのは庭のトレンドです。
樹が育つ土のスペースさえ確保すれば、樹の手入れだけで十分!
雑草処理の範囲も狭いので負担がかかりません。
また、庭の機能性も兼ね備えるなら、ライトコートにしてもよいでしょう。
ライトコートとは、採光や通風を確保するために建物内部に設けられた中庭のこと。
床やタイルを汚れにくい素材にすれば手入れも楽であり、プランターに季節の花を植えるだけでも彩りを添えられます。
ウッドデッキを設けてくつろぎ空間を!
庭にウッドデッキを設けて室内との一体感をもたせれば、アウトドアリビングとしてくつろぎの空間にもなります。
ウッドデッキを敷くだけなので雑草の心配はありません。
また、ウッドデッキ自体のメンテナンスも雑草処理に比べると頻度は低く、大きな手入れはワンシーズンのみ。
バーベキューをしたり椅子を置いてくつろいだりなど、広さに合わせて庭の過ごし方に汎用性があるのもウッドデッキならではです。
花壇を作ってガーデニングを手軽に
庭でガーデニングを希望する場合、レンガを積んで高さを出した花壇なら手軽に楽しめます。
無理なく続けられる範囲に絞れば、花壇の中だけの手入れで完結します。
また、高さがある花壇は庭に立体感をもたらし、植物のボリュームを感じられる仕様です。
小さくても広い空間を演出できる点が魅力です。
花壇周りに合わせてアンティーク調のエクステリアでまとめれば、おしゃれな庭が完成しますよ。
手入れ不要!アクセントコンクリートでおしゃれに
コンクリートの庭は雑草が生える心配がなく、ほうきで掃く、水で洗い流すなど手入れしやすい点が特徴です。
近年は、カラフルなカラーコンクリートやデザイン性の高いデザインコンクリートなど、さまざまな種類があります。
高耐久のコンクリートと石やタイルと組み合わせてデザイン性のある庭にすれば、おしゃれかつ手入れ不要な庭が実現します。
庭の手入れを楽にするなら雑草が生えにくい庭づくりが重要!
庭がある限り手入れは必須です。
しかし、新築時に合わせて雑草が生えにくい施工にすれば、手入れの負担が軽減します。
手入れの時間と許容範囲を考慮した庭づくりをすれば、後悔なく機能的で美しい庭を保てますよ。
庭の手入れは必須ですが、あらかじめ手入れ方法を想定しておけば庭がある暮らしを後悔せず楽しめるでしょう。