壁面装飾を上手に取り入れると、まるで海外のおしゃれな家のような空間が演出できます。
スタイリッシュな装飾を考えているのであれば、ピクチャーレールを使ってみてはいかがでしょうか。
注文住宅を建てる際にピクチャーレールを設置しておくと、手軽に写真やアートを飾ることができます。
壁面を自在に使いこなせたら、インテリアコーディネートの上級者といえるでしょう。
ピクチャーレールを簡易的に取り付ける方法もありますが、重量に制限があり、好きなものを自由に飾ることができないかもしれません。
この記事では、注文住宅にピクチャーレールを取り付ける方法や選ぶポイントについて解説します。
ピクチャーレールを使って、空間に個性的な彩りを加えてみましょう。
目次
ピクチャーレールとは
ピクチャーレールとは、壁面に写真やアートなどを吊るせるレールのことです。
レールにフックやハンガーを取り付けて、ワイヤーを使って吊るします。
写真やアートを飾るのに、壁にフックや押しピンの穴を開けずにできるため、簡単に装飾をつけ替えられます。
ピクチャーレールの取り付け方は2つ
ピクチャーレールは壁や天井に設置できますが、取り付け方は2つの方法から選択します。
埋め込みタイプ
埋め込みタイプは、壁の内装を作る前にレールを下地に打ちつけ、ピクチャーレールを壁や天井に埋め込むように設置するタイプです。
レール本体が壁の中にあるため見た目がスッキリして、スマートな空間ができあがります。
耐荷重も高いため、重量があるものでも吊り下げられます。
ただし、一度設置すると取り付ける位置を変更できないため、設置位置を十分検討する必要があります。
注文住宅の場合は設計段階から取り付けを検討し、好きな場所を選んで自由に設置できるため、埋め込みタイプがおすすめです。
直付けタイプ
直付けタイプは、内装工事が終了した後に壁や天井にピクチャーレールを取り付ける方法です。
取り付ける場所を変更できるメリットがある反面、耐荷重はそれほど高くありません。
そのため、吊り下げるものに制限があります。
埋め込みタイプよりも安価で設置できます。
ピクチャーレールを取り付けられる場所
ピクチャーレールを設置する場所は、壁材によって耐荷重が異なります。
新築住宅では壁に石こうボードが多く使われていますが、ピクチャーレールを設置するには強度が足りず、落下する危険もあります。
重いものを飾りたい場合は、下地に直接設置できる、埋め込みタイプがおすすめです。
直付けタイプの場合は、下地の柱材に設置できるよう専門業者に頼みましょう。
ピクチャーレールを選ぶポイント
ここでは、ピクチャーレールを選ぶうえで気をつけたいポイントを解説します。
ピクチャーレールにどんなものを飾りたいかをイメージしながら検討してみましょう。
耐荷重で選ぶ
耐荷重とは、ピクチャーレールの金具と壁面にかかる重量の限界目安のことです。
耐荷重を超える重量があると、ピクチャーレールや設置している壁が破損し、落下する可能性があります。
ピクチャーレールを安全に使うためには、耐荷重を確認しましょう。
ピクチャーレールを使って吊るせるものは、アートだけではありません。
- 写真
- アート・ポスター
- ファブリックパネル
- ドライフラワー
- 観葉植物
- 時計
- 雑貨・ラック
- 帽子など
写真やアートを飾るために入れる額縁も、素材によってはかなりの重量があります。
また、1本のピクチャーレールに複数枚の写真を飾ることもあるため、全体の重量をチェックしましょう。
さまざまなものを飾る予定がある場合、耐荷重50kg以上のものを選ぶと安心です。
設置場所で選ぶ
設置する場所によってピクチャーレールを選択するポイントが異なります。
それぞれのおすすめポイントを紹介します。
天井から吊るす
天井と壁の境目、結合部分の天井側にピクチャーレールを設置すると壁がすっきりするため、空間を広く見せられます。
その場合は「天井付き対応」のものを選ぶことで、壁用よりも耐荷重が高くなるでしょう。
しかし、天井にレールを設置すると高さがあるため、飾るものの付け替えに手間がかかります。
壁に吊るす
壁面にピクチャーレールを設置する場合、インテリアとして楽しめるデザインを選ぶといいでしょう。
レールの色や大きさと、壁の色がしっくり合うのが理想的です。
吊り下げるものを付け替えるのも簡単にできるため、さまざまなコーディネートを楽しめます。
デザインで選ぶ
ピクチャーレールのデザイン自体にそれほどバリエーションはありませんが、インテリアに合う色や素材のものが増えてきています。
一般的なものは白やシルバーですが、木目調や鮮やかなカラーのタイプもあります。
また、ワイヤーが透明なもの、フックの形など取り付けが目立たないタイプのものもあるため、メーカーごとにチェックしてみましょう。
レールの長さで選ぶ
ピクチャーレールを選ぶ前に、吊るすもののサイズや数量をイメージしておきましょう。
ピクチャーレールの横幅の長さは取り付ける場所で決まります。
レールの長さを設置する壁の横辺ギリギリにすると、フックの取り外しがしにくくなることがあります。
そのためレールは壁よりも数センチ短くしましょう。
吊るすもののサイズもレールの長さを選ぶ基準となるため、飾りたいものと壁に最適な長さを検討しましょう。
ピクチャーレールのメリット
ピクチャーレールを設置するのとしないのとでは、壁面の印象が大きく変化します。
ここでは、ピクチャーレールを設置するメリットを、4つの視点で解説します。
写真やアートを飾って空間を華やかに
住空間をおしゃれに見せるために、印象的な写真や美しいアートを飾りたい人も多いでしょう。
ピクチャーレールを設置しておけば、思い立ったときにすぐ飾ることができます。
壁面装飾は飾り慣れていないと、高さやバランスなど取り付けに失敗する可能性があります。
ピクチャーレールならば何度でも付け替えられるため、安心して飾り付けを楽しめます。
今まで撮りためた写真や、気に入ったポスターなどを額に入れて何枚も飾れば、個性のある華やかな空間づくりができますよ。
左右に移動できて自由に飾れる
ピクチャーレールは壁や天井の横幅に合わせて設置するため、かなり自由な位置にいろいろな装飾を飾りつけられます。
ピクチャーレールのワイヤーは左右に移動ができるため、写真やアートを美術館やギャラリーのようにゆったり設置できます。
高さや大きさを変えたドライフラワーを複数飾るのも、ナチュラルでおしゃれな雰囲気を出せるのでおすすめです。
時計や雑貨も飾れる
ピクチャーレールを使えば時計や雑貨類も壁面装飾として、さまざまなコーディネートを楽しめます。
耐荷重が高いレールを設置していれば、ワイヤーに透明なラックを設置して小物を飾る方法など、工夫をこらして個性的な演出も考えられます。
見せる収納として上手に使えば、インテリアをワンランクアップできますよ。
フック掛けとしても使える
ピクチャーレールは帽子やコートのフック掛けとしても使えるため、わざわざハンガーラックを設置しなくてもよくなります。
来客時に上着がかけられる場所があると重宝します。
ただし、耐荷重の高いタイプのピクチャーレールを設置していないと落下する可能性があるので注意しましょう。
注文住宅のピクチャーレールは埋め込みがおすすめ
今回は、注文住宅でピクチャーレールを設置する場合の、取り付け方や選ぶポイントなどを解説してきました。
注文住宅で設置するならば、高い耐荷重を備えられる埋め込みタイプがいいでしょう。
埋め込みタイプのピクチャーレールならば、壁面がかなり自由に使えるため、部屋の印象をガラリと変えられます。
他の家にはないインパクトや個性を発揮できるため、家づくりにこだわりたい人は設置を検討してみてはいかがでしょうか。
かなりの重量に耐えられるため、インテリアにこだわる人にも人気のあるアイテムです。