ハイメ・アジョンはスペインのアーティストおよびデザイナーです。
家具だけでなく、バスルームやテキスタイル、オブジェなど手掛けるデザインのジャンルは多岐にわたります。
この記事では、ハイメ・アジョンの成り立ちやデザインの特徴、代表作について詳しく解説します。
目次
国際的に活躍するハイメ・アジョンとは
1974年マドリッドに生まれた「ハイメ・アジョン」。
イタリア、スペイン、イギリスにオフィスを持ち、国際的に活躍する若手アーティストです。
彼のデザインのモットーは「新しい挑戦と可能性の追求をし続けること」。
繊細でありながら大胆さも併せもつ独自の世界観が持ち味で、これまでに数々のデザイン賞を受賞しています。
アジョンならではのユニークなデザインには、彼が10代の頃に夢中になっていたスケートボードカルチャーやグラフィティアートが影響しているようです。
ファブリカで多数のプロジェクトをリードする
アジョンはマドリッドとパリで工業デザインを学びました。
1997年にはベネトンによって創立されたコミュニケーションリサーチセンター「ファブリカ」に、23歳という若さで任命されます。
クリエイティブディレクターであり活動家の「オリビエーロ・トスカーニ」と共に仕事をし、学生の立場でありながらデザイン部門のディレクターに抜擢されました。
その後2003年までファブリカに在籍。店舗からレストラン、展覧会やグラフィックなど、数々のプロジェクトをリードしました。
事務所を設立し活動の幅を広げる
2005年に独立を果たしたアジョンは、バルセロナに自身の事務所である「HAYON Studio(アジョン・スタジオ)」を設立。
アートとデザインの枠を超え、活動の幅を広げていきます。
バカラ・スワロフスキー・カンペールといった一流ブランドから、個性的な作品を多数生みだし、注目を集めました。
日本では石川県の「九谷焼上出長右衛門窯」とコラボレーションしています。
2006年からはバレンシアの名門磁器メーカー「LLADRO(リヤドロ)」のアートディレクターにも就任しています。
ハイメ・アジョンとフリッツ・ハンセンのコラボレーション作品5選
アジョンの作品は実用的であることはもちろん、感情や暮らしに良い刺激をもたらすユニークなデザインが魅力的です。
ここからは、デンマークの老舗家具メーカー「フリッツ・ハンセン」によって生産されている作品を5つご紹介します。
有機的なラインと丸いボタンが印象的な「ファウン」
「ファウン」は2011年に誕生したソファです。
有機的なシルエットとポイント使いされた丸いボタンが、やわらかい雰囲気を醸しだしています。
「FAVN(ファウン)」はデンマーク語で「抱擁」を意味する言葉。
名前のとおり、全身を包み込むような座り心地が自慢です。
座面、クッションなどパーツごとに異なる素材をセレクトできるので、自分好みのソファが手に入ります。
プライベート空間を演出する「Roチェア」
「Ro(ロオ)チェア」は、身体の曲線からインスピレーションを受けてデザインされたフォルムが印象的。
「Ro」とはデンマーク語で「休息」「静けさ」「落ち着き」を指します。
名前の通り、上質なくつろぎの時間を演出したいときに、ぴったりのラウンジチェアとなっています。
流れるようなシルエットは美しいだけでなく、座り心地も抜群です。
シェル部とクッション部の張地には異なるファブリックか単一のファブリック、およびレザーの使用が可能です。
ベースはサテン仕上げのアルミ製ベース、またはクリアラッカー仕上げのオーク無垢材のウッドベースから、好みのタイプをセレクトできます。
気軽に使えるシンプルな「FRIチェア」
彫刻的かつ有機的なシルエットの「FRI(フリ)チェア」は、「Roチェア」からデザインを受け継いでいます。
気軽に使えるカジュアルな雰囲気の中に漂う、程よい上品さが魅力的。
シンプルでありながらも、アジョンの個性を感じるラウンジチェアです。
張地は豊富なバリエーションのファブリックまたはレザーから選べます。
カラーや素材によって印象が大きく変わるので、インテリアのテイストに合わせてセレクトしてくださいね。
自由な組み合わせを楽しめる「ルネソファ」
ハイメ・アジョンのデザインを象徴する作品ともいえる、彫刻的で丸みを帯びたフォルムの「ルネソファ」。
どの角度からみても美しいフォルムと、快適な座り心地が自慢です。
2シーターソファからシェーズロングユニット付きのL字型ソファまで、幅広いラインナップ。
部屋の広さや使う目的に合わせて、自由にアレンジしましょう。
フリッツ・ハンセンの確かな品質と、ハイメ・アジョンの遊び心が融合した作品です。
親しい人との会話が弾む「アナログテーブル」
ユニークな形の天板が目を引くダイニングテーブル。
コミュニケーションを楽しむことを目的にデザインされました。
正方形・円形・楕円形、それぞれの特徴をミックスすることで、座る人みんなの顔が見渡せるようになっています。
天板は薄めに作られており、軽やかな印象。周りには4脚の椅子がすっきり収まります。
少し角度が付いた幅の狭いレッグもポイント。
テーブルのコーナーでも座れるよう、配慮されています。
ダイニングテーブルとしてはもちろん、リビングやワークスペースなど、いろいろな場所で活躍するテーブルです。
独自の世界観が魅力のハイメ・アジョン
国際的に活躍するハイメ・アジョン。繊細な中に大胆さを感じる独自の世界観が、多くの人の心を惹きつけます。
「シンプルすぎるのは物足りない」という個性派の方は、アジョンの作品をチェックしてみてくださいね。