お家の中のテラスなら雨の日でも楽しめる!?「インナーテラス」完全ガイド

    屋内にあって、屋外のテラスのような使い方ができるインナーテラス。
    年々作る人が増えている空間です。

    どんな使い方ができるの?
    マンションでもインナーテラスは作れるの?
    といった疑問も解くべく、インナーテラスとはどんなものなのか、紐解いていきましょう。

    インナーテラスとは?

    インナーテラスでくつろぐ人

    地面から少し高く張り出した部分にあるテラスに対し、屋内や屋根のある”半屋外空間にある”のがインナーテラスです。
    サンルームとも似た意味合いがありますが、インナーテラスは、家の外壁よりも内側にある空間を指します。
    バルコニーとも比較されがちですが、バルコニーは集合住宅では共用部分であり、無断のリノベーション等は禁止されています。

    インナーテラスは完全に専有部分なので、自由に変更できるのが大きな違いです。

    インナーテラスのメリット

    インナーテラスの最大のメリットは、屋内と屋外両方の良い部分が味わえるところ。
    では、具体的にどんなメリットがあるか見てみましょう。

    天気に影響されにくい

    傘が吊られている様子

    屋外の雰囲気を味わいながらも、ガラスなどで仕切られているので、雨風の影響を受けにくいのがインナーテラスのメリットのひとつ。

    どんな時でも洗濯物を干したり、テーブルを出してテラスカフェ気分を味わうことができます。
    日差しが入る分、強い日差しはカーテンなどで遮ることも可能です。

    防犯性・防音性・遮熱性が高く、プライバシーも確保

    外側の窓と、インナーテラスと室内を仕切るガラス戸の2重構造で”遮熱性、防音性に優れた家”になります。ガラス戸から入る自然光で家の中は温まる上、室内の温度を逃さないため、インナーテラスは暖房知らずになることも。

    テラスやバルコニーは外から丸見えになりがちですが、インナーテラスは屋内空間にあるだけに、外から見えにくくなり、”プライバシーも確保”しやすくなります。

    ガラス戸で覆われることが多いインナーテラスは、外から侵入されやすいバルコニーと違って、足がかりがないために防犯性にも優れるという意外なメリットもあります。

    ガラスの引き戸の仕切りでより開放的な空間に

    ガラス戸で仕切られた空間

    インナーテラスと室内の空間は、ガラス戸などで仕切ることがありますが、それにより、奥まで自然光が入り、全体が開放的な空間になります。

    インナーテラスを設けることで、リビングが広く感じられる効果もあります。

    インナーテラスのデメリット

    屋外と屋内の良いところを取ったインナーテラスは、メリットだけではありません。

    デメリットもありますが、中には設計の時点で解決できるものもあります。

    デメリットを把握しておけば、設置した後に後悔することも少なくなるはずです。居心地の良いインナーテラスを作るために、デメリットを把握しておきましょう。

    施工費用がかかる

    コンクリートや床材を敷くだけのテラスより、屋根や壁部分を取り付けるインナーテラスは施工費用が高くなる傾向に。
    断熱材やガラス戸、内装費用などを考えると、部屋をもうひとつ作る費用として換算しておく必要があります。

    使いにくいスペースになる可能性も

    日常生活の動線を考えずに、リビングなどから遠くにインナーテラスを設置したり、日陰になって居心地が悪かったりすると、いつの間にか物置になってしまう可能性もあります。

    ライフスタイルを考え、どんな目的で使うか思い描きながら設計してもらいましょう。

    室内が暗くなってしまう

    屋根が上にある分、通常のテラスより光が入りにくいのはデメリットと言えるでしょう。

    インナーテラスの奥にある部屋は、もっと暗くなりがち。
    インナーテラスを吹き抜けにしてガラス部分を広げたり、部屋の広さや配置を見て、自然光が部屋の奥まで入るように工夫した設計が必要です。

    インナーテラスのよくある間取りタイプ

    インナーテラスのよくあるタイプとしては、リビングと隣り合わせの間取りです。

    長くいるリビングの横にすることで、最大限活用することができます。
    一方で、人によっては寝室や玄関の横の土間空間にすることも。

    インナーテラスに何を求めるか、家のどの場所を重視しているかで、その間取りは変わるようです。

    リビングと繋げる:より開放的な空間に

    ガラス戸で仕切られたリビング

    リビングからつなげる形でインナーテラスを設置する例はよく見られます。
    リノベーションでリビングの一部をインナーテラスにする例も。

    ガラス戸で仕切れば、自然光がリビングまで届かなくなるという心配も無用です。

    寝室と繋げる:贅沢な個人スペースになる

    光の差し込むベッドルーム

    プライベートな時間を重視したい人には、寝室の前にインナースペースを置く間取りもおすすめです。

    インナーテラスを窓と寝室の間に置くことによって、外から寝室の様子が見にくくなり、寝る前や起きた後のひと時を楽しむスペースとして利用できます。

    インナースペースとして使う土間空間

    自転車

    土間空間をインナーテラスにしたら、もっと屋外に近い空間に。

    自転車を置いたり、子どもの屋外の遊び道具を置いたりが気軽にできそうです。
    バーベキューなどをするにしても、もっとアウトドアに近い気分でできるでしょう。

    マンションやアパートでも実践できる!
    インナーテラスの活用方法

    インナーテラスのポピュラーな活用方法に、洗濯物を干すことが挙げられるでしょう。
    天候に気にせず干せる上、目隠しに配慮して置けば、外から洗濯物が見られるのを防ぐことも可能。でも、インナーテラスの活用方法はそれだけではありません。

    インナーテラスの特性を利用して、どんなことができるでしょうか。

    プチ植物園にして緑あふれるお家に

    植物の飾られた部屋

    自然光が入りやすいインナーテラスは、ガーデニングにぴったり。

    屋外よりも害虫に食われにくく、風が必要であれば適度に窓を開けて植物に適した環境で育てることができます。
    インナーテラスで草花を育てれば、寒い地域でも、まさに温室効果で育ちが早くなるかもしれません。

    ちょっとした子どもの遊び場に

    こどもが遊ぶ様子

    子どもにとって、屋外で遊ぶようなおもちゃで楽しめるのもインナーテラスの強みです。
    大人にとっては屋内で家事や仕事をしながらも、常に子どもの様子を見守ることができて安心です。

    ウッドパネルを使ってDIY!お家のバーベキュー・キャンプスペースに

    ウッドパネルを敷いたインナーテラスに、バーベキューセットやテント、ハンモックを置いて、キャンプスペースにしても良いですね。

    庭やテラスだと雨や風に影響されますが、インナーテラスだったら安心。
    どんな天気でもアウトドア気分が味わえます。

    カフェのテラス席のようなおしゃれ空間に

    カフェ風のインナーテラス

    テラスといえば、カフェ。
    インナーテラスであれば、椅子やテーブルが雨に濡れる心配がなく、材質に気にせず置くことができます。

    インナーテラスから家の中を見えないようにすれば、日常空間から離れてカフェ気分を楽しむことも可能です。

    犬や猫のペット専用スペースに

    インナーテラスの日向部分で寝転がる犬

    インナーテラスはペットのためのスペースとしても役立ちます。
    インナーテラスは室内よりも自然光が入りやすく、室内からすぐの場所にある空間です。

    屋外にペットスペースを置くよりもペットと身近にいられる上、室内よりトイレの始末やダニの処理がしやすくなります。

    おしゃれで実用性の高いインナーテラスを手に入れよう!

    おしゃれなインナーテラス

    テラス気分を屋内でも楽しめるインナーテラスは、設計やインテリアを考えれば、実用とデザインの両方を兼ね備えたお気に入りの場所にすることが可能です。

    採光や動線を考えて設計すれば、家族みんなが過ごしたくなるインナーテラスになるでしょう。