憧れのマイホーム、一軒家やマンションの購入を考えているときに、一度は目にする「モデルルーム」。
「物件の内装や設備を無料で見学できる」ということを知っている人は多いかもしれませんが、モデルハウスやオープンハウスなどの似た言葉との違いはご存知ですか?
今回はそれぞれの言葉の定義とその違い、モデルルーム見学時に役立つ手順や確認ポイントをご紹介します。
目次
モデルルームは住宅展示場・オープンハウス・ショールームとなにが違う?
モデルルームや住宅展示場など、どの言葉も聞き馴染みはあるかもしれません。
マイホーム購入や引越しを検討するときに、実際に足を運んだという方もいるでしょう。
しかし、それぞれ何を指すのか、違いはあるのかは意外と知らないもの。
そこで今回は、モデルルームをはじめ、その他の不動産用語の意味とその違いを紹介します。
モデルハウス・モデルルームとは?
まず、「モデルハウス」と「モデルルーム」の違いから紹介します。
「モデルハウス」は、新規住宅建築の受注や分譲住宅の販売のために建てる戸建て住宅のことを指します。
一方、「モデルルーム」とは、不動産会社などが分譲マンションを販売する場合において、展示する部屋のことを言います。
また、「モデルルーム」と一口に言っても、展示形式は様々。
マンションが完成した後にひとつの部屋を使用した「棟内モデルルーム」
建築予定地の近くに実物大で建てられる「仮設モデルルーム」
設備や仕様の一部のみを展示する「サンプルルーム」などがあります。
注意したいのは、「モデルハウス」も「モデルルーム」も、間取りや室内の環境をはじめ、設備、性能、建築工法等を見ることができますが、実際に販売されるものと同一ではないということ。
あくまでイメージとして参考にしつつ、実物と異なる点も把握して検討するようにしましょう。
住宅展示場とは?
「住宅展示場」とは、ハウスメーカーや工務店などのモデルハウスが展示されているところ。
その規模は様々で、こちらも無料で見学することができます。
イベントやセミナーが開催されている住宅展示場も多く、資金計画や住宅ローンの相談をはじめ、インテリアに関する情報など住宅購入時に気になる情報を得ることができます。
知識豊富な営業担当者と話して、各メーカーや工務店の特徴を知ることで、比較検討しやすくなるはず。
まだ購入を決めていなくても、少しでも興味があれば一度足を運んでみては?
オープンハウス・オープンルームとは?
歩道で「オープンハウス」の看板を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
「オープンハウス」や「オープンルーム」は、一戸建てや中古マンションなどの物件が特定の日に開放され、自由に見学できるイベントのことを言います。
もちろん、こちらも無料です。
土日や祝日に開催されることが多く、予約せずに開催日時に行けば内見できるので、気楽に行きやすいのが嬉しいポイント。
また、基本的に担当者が常駐しているので、気になることもその場で聞くことができます。
ショールームとは?
「ショールーム」とは、住宅設備機器メーカーやインテリアメーカーなどが商品サンプルなどを展示しているスペースのこと。
キッチンやバスルームの気になる水回りの設備、照明器具や造作家具(オーダー家具)などを実際に見て触ることができます。
リフォーム施工会社でもショールームを持っている場合があります。
なかなか馴染みのない建材や資材をはじめ、設備などを決める前に見たり触ったりできるのは貴重な機会ですね。
なかには、実際に使い心地を体験できるところもあるそうなので、購入前にチェックするといいかもしれません。
モデルルーム・モデルハウスに見学にいくときの注意点
ここからは、実際に「モデルルーム」や「モデルハウス」などにいくときに、事前に準備しておきたいことや当日確認した方がいいこと、おすすめの持ち物などを紹介します。
見学に行ったあとに、ただ「楽しかった」や「よかった」で終わらず収穫あるものにするためにも、ぜひ参考にしてみてください。
気になる見学先の施工事例を事前に下調べする
広告やチラシなどで見かけることが多い「モデルルーム」や「モデルハウス」。
偶然見かけたところに手当たり次第に見学に行くと、さらに迷ってしまう原因になりかねません。
手間を惜しまず事前にホームページなどを調べて、気になる業者をある程度絞っておくことをおすすめします。
そして、見学先を決めたら、その業者の施工事例を事前に調べてしっかりと確認したうえで、見学にいくようにしましょう。
暮らしに合った間取り・生活動線などのチェックポイントをリスト化
家族構成や何人でどんな暮らしをしたいのか、将来的な計画も含めて、暮らしのイメージはできていますか。
どこに重きを置いて、どんなふうに生活をするかによって、間取りや広さ、必要な設備は大きく異なってきます。
生活動線や必要な家具、スペースなどを想像して、見学時に確認しておくべきこと、聞きたいことをリスト化しておきましょう。
希望の予算・間取りなどの譲れない条件を事前にまとめる
チェックポイントのリスト化とあわせて、必ず事前にしておきたいのが「譲れない条件」の書き出し。
現地にいって素敵な家や内装を見ると、ついつい憧れや理想が膨らみ、気がつくと予算を大幅に超えているなんてことも。
そんなことにならないためにも、予算をはじめ、間取りや設備など、「絶対に譲れない条件」を事前にまとめておきましょう。
そして、その条件の中でも、優先順位を明確にしておきましょう。
当日は建物の実際の場所と駅までの距離・ルートも必ずチェック
モデルルームやモデルハウスを訪れると、つい外観や内装ばかりに気を取られがち。
見学当日に必ず確認しておきたいのが、建築予定地の周辺環境や駅までの距離やルートなどです。
住環境は実際に住んでみないとわからない部分があるのも確かですが、確認できることも多くあります。
例えば、スーパーなどの買い物が便利か、駅からの道は歩きやすいか、近所に住む人たちの世代や様子など。
可能な範囲で、朝・昼・夜のそれぞれの様子も確認できるとなお良いでしょう。
目に見えない建物の構造・耐震性・基礎の部分を積極的に聞く
外観やデザイン、間取りなども理想の家を建てるうえで大切な要素ですが、建物を見るうえで忘れてはならないのが、基礎や構造、耐震性などです。
どれだけ素敵な家を建てても、基礎がしっかりしていないと、災害などのもしもの時に取り返しのつかないことになりかねません。
特に日本は地震大国。耐震性は欠かせません。
身の安全に関わるのはもちろん、住宅ローン控除や優遇措置にも関わってくる可能性があるので、積極的に聞いて確認するようにしてください。
モデルルームの設備の値段をきちんと聞く
モデルルームでデザインや使い心地を確認してイメージできたら、必ず価格を確認するようにしましょう。
モデルルームにある設備のなかには、オプションになっている部分がある可能性も大いに考えられます。
見学して気に入った空間や設備があれば、オプション部分はあるのかを聞いておくこと。
予算をベースに納得できる家を購入するためにも、少しでも気になった部分は遠慮せずに確認するようにしましょう。
見学当日に持っていくべき!おすすめの持ち物とは
これまで紹介してきたポイントを実践して、見学当日に多くのものを見て情報を聞いても、帰宅して記憶が曖昧になってしまえば意味がありません。
そうならないためにも、先ほど紹介したチェックリストの他にメモや筆記用具、カメラ、メジャーなどを持っていくのをおすすめします。
確認した内容はメモに残し、あとで思い出したいものや雰囲気は写真で撮らせてもらうといいかもしれません。
メジャーもあればきっと役立つはず!インテリアや家具の配置を具体的にイメージするときに、サイズを測るようにしましょう。
よく聞かれるモデルルームに関する疑問
ここまで、モデルルームの意味や特徴、モデルルーム見学時のポイントをお伝えしてきました。
ご紹介した内容以外にも、多くの人からよく聞かれる疑問があります。
代表的な2つの気になる疑問について、お答えしていきます。
モデルルームはそのまま販売される?
結論から先にお伝えすると、モデルルーム・モデルハウスに限らず、そのまま販売されることがあります。
モデルルームやモデルハウスが全て販売されるわけではありませんが、購入できる物件もあり、例として、住宅展示場にある物件や分譲地にある物件などが挙げられます。
なかには、人気ハウスメーカーが手掛けて、人気のため抽選販売にあるというケースも。
モデルルーム・モデルハウスは比較的安い価格で購入でき、工事期間もなく、すぐ生活ができるという嬉しい面もありますが、立地が選べず新築ではないなどデメリットもあります。
メリットとデメリットをしっかり把握したうえで、モデルルーム購入を視野に入れてみるのも良いかもしれません。
モデルルームの家具・キッチン・展示品などは購入できる?
モデルルームには、センスの良いオシャレな家具やインテリアの数々が揃っています。
コンセプトにあわせて、インテリアコーディネーターなどのプロの目線で選ばれたものなので、欲しくなるのも当然かもしれません。
これらの家具やキッチン設備、展示品などは、モデルルーム公開期間終了と共に販売されることもありますが、実はモデルルームなどで使用された展示品の多くが売却され、販売されている専門店があります。
見学に行って欲しいと思った現物を買うのは難しいかもしませんが、モデルルームにあるようなおしゃれな家具やインテリア用品をお得に購入できるのは嬉しいですね。
モデルルーム・モデルハウスを行く前に万全の準備を整えよう
なんとなく知っている「モデルルーム」について、読む前よりも具体的に詳しく知っていただけたのではないでしょうか。
一生に一度あるかないかのマイホーム購入で失敗しないためにも、モデルルーム・モデルハウスに足を運ぶのはおすすめ。
気になることを直接担当者に聞くことができるのはもちろん、実物に近い家を見ることで、理想の家のイメージがより具体的になるでしょう。
モデルルーム・モデルハウスを活用して、理想のマイホームを形にしていきましょう。