形のバリエーションが豊富なキッチンですが、「どれを選べばいいか分からない」「そもそもどんな種類があるのだろう」と、迷ってしまう人もいるでしょう。
キッチンは大きく分けて「ミニキッチン」「セクショナルキッチン」「システムキッチン」の3種類あります。
この記事では、近年多くの住宅に取り入れられているシステムキッチンについて、種類別に特徴やメリット・デメリットを解説します。
じっくりと比較して、毎日の調理がスムーズになる台所を手に入れましょう。
目次
システムキッチンの間取りタイプは3種類ある
システムキッチンの間取りは大きく分けて3種類あります。
優先したい条件を洗い出し、予算と照らし合わせながら選んでみてください。
対面キッチン|コミュニケーションが取りやすい
近年、数多くの住宅で取り入れられている対面キッチン。
ダイニングやリビングの様子を見ながら、作業できるのが大きな特徴です。
キッチンに立ったとき、正面に壁がないデザインのため開放感があります。
作業しながらでもリビングやダイニングにいる人とコミュニケーションをとりやすく、子どもやペットがいる家庭におすすめです。
メリット | デメリット |
---|---|
・開放感がある ・料理の配膳がしやすい ・コミュニケーションが取りやすい | ・設置するのに広いスペースが必要 ・調理によるニオイや煙が広がりやすい |
対面キッチンは5種類
対面キッチンの種類は5つあります。
- アイランドキッチン
- ペニンシュラキッチン
- セパレート型キッチン(II型キッチン)
- I型キッチン
- L型キッチン
1:アイランドキッチン
対面キッチンの代表ともいえるアイランドキッチン。
名前の通り、島のように独立しているのが特徴です。
キッチンと壁が接する部分がなく、対面キッチンの中でも特に開放感があります。
独立していることでキッチンの周りを移動しやすいため、複数人での作業もスムーズです。
子どもと一緒に料理する人や、ホームパーティーの機会がある人に向いています。
一方で調理中のニオイや煙が広がりやすかったり、人目に付くので収納に気をつかったりといったデメリットもあります。
またレンジフードが目立ちやすいのも、人によっては気になるところでしょう。
2:ペニンシュラキッチン
ペニンシュラキッチンは、アイランドキッチンの左右どちらかの面が壁に接しているタイプです。
そのためリビングやダイニングスペースを有効に使えます。
アイランドキッチンよりも開放感は劣りますが、費用を抑えながら明るい空間を実現可能です。
3:セパレート型キッチン(II型キッチン)
シンクとコンロが2つに分かれて並んでいるセパレート型キッチン。
「II型(にがた)キッチン」と呼ばれる場合もあります。
それぞれのユニットに作業スペースがあるので、省スペースに設置しながらも広々調理できるのが魅力です。
対面キッチンと壁付けキッチン、それぞれの良いところを併せもっているといえます。
とはいえユニットが分かれていることによる、デメリットもあります。
作業中に体の向きを変える必要があるため、横一列に移動するほうが楽な人は、慣れるまでに時間が必要でしょう。
また洗った野菜や食器を移動させるときに、水が床に落ちやすいという欠点もあります。
4:I型キッチン
I型キッチンは一般的な住宅でよく取り入れられているキッチンのタイプです。
コンロからシンクまでが一直線になっており、壁付けキッチンのイメージが強いかもしれません。
対面キッチンの場合は、腰壁によって作業中の手元が見えにくいのが特徴です。
アイランドキッチンやペニンシュラキッチンのような作業スペースがフルオープンなデザインよりも、生活感をカバーしやすかったり、水ハネを防げるのがメリットです。
デメリットとしては、複数人で作業する場合に動きにくい点が挙げられます。
5:L型キッチン
名前の通り、アルファベットのL字型に曲がったL型キッチン。
I型キッチンより大きいため、収納を豊富に取れます。
また作業スペースを広く使えるのもうれしいポイントです。
一方でコーナー部分が奥まっており、デッドスペースになりやすいデメリットもあります。
コーナー部分にシンクを設けたり、調理家電の定位置にしたりといった工夫が必要です。
壁付けキッチン|ほかのスペースを有効に使える
壁付けキッチンは、キッチンの正面が壁に接しているのが特徴です。
対面キッチンに比べると開放感は劣りますが、壁に付けることで省スペースに設置でき、ダイニングやリビングを広々使えます。
また一人で黙々と調理をしたい料理好きな人にも適しているでしょう。
メリット | デメリット |
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・価格を抑えられる ・作業動線がスムーズ ・スペースを有効に使える | ・開放感は劣る ・料理の配膳がしにくい ・複数人で作業するには狭い ・コミュニケーションが取りにくい |
独立型キッチン|個室感覚で作業できる
独立型キッチンは、ほかのスペースと完全に独立しており、個室感覚で作業できます。
調理器具や家電などを目に付かない場所に隠しやすいため、来客時に慌てて片付ける必要がありません。
また、リビングやダイニングにニオイや煙が広がりにくいメリットがあります。
デメリットとしては、価格が高めであることや、設置に広いスペースを必要とすることが挙げられます。
メリット | デメリット |
---|---|
・収納場所が豊富 ・作業スペースが広い ・キッチンの様子を隠しやすい ・調理によるニオイや煙が広がりにくい | ・価格が高め ・開放感は劣る ・料理の配膳がしにくい ・設置するのに広いスペースが必要 |
おすすめのシステムキッチンの種類を条件別に紹介
優先したい条件に合う、おすすめのシステムキッチンのタイプは以下の通りです。
キッチン選びに迷ったときの参考にしてください。
開放感を重視したい | アイランドキッチン ペニンシュラキッチン |
なるべく価格を抑えたい | 壁付けキッチン I型キッチン |
省スペースに設置したい | 壁付けキッチン I型キッチン |
収納スペースを広く取りたい | L型キッチン 独立型キッチン |
作業をスムーズに行いたい | アイランドキッチン ペニンシュラキッチン L型キッチン |
家族の様子を見ながら作業したい | 対面キッチン5種類うちのいずれか |
優先したい条件に合うシステムキッチンを選ぼう
この記事では、システムキッチンの種類別の特徴について解説しました。
使いやすいキッチンを手に入れるためには、メリット・デメリットを知ったうえで、優先したい条件に合ったタイプを選ぶことが大切です。
まずは機能性や予算、デザインなど、何を重視するのか条件を洗い出すところから始めましょう。
コミュニケーションの取りやすさや開放感を重視したい方
省スペースに設置したい方
料理に集中したい方