住宅の床材として最もポピュラーな素材がフローリングです。
新築・リフォームを考えるときは、お部屋のインテリアと合わせた理想のフローリングを選べるかが重要なポイントになるでしょう。
この記事では、フローリング素材の特徴・種類・選び方などをわかりやすく解説します。
フローリングの素材選びに迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
最も人気のある床材:フローリング
フローリングとは、天然の木や合成素材を組み合わせて作った木の床材のことです。
現在日本の住宅において圧倒的なシェアを誇る人気の素材であり、素材・柄・色などの種類も豊富に揃っています。
メンテナンスが非常に楽、耐久性が高い、ダニが発生しにくい…など、様々なメリットがあります。
フローリングにはどんな種類がある?メリット・デメリットを解説
フローリングは大きく分けて「無垢フローリング」「複合フローリング」と2つの種類があります。
それぞれメリット・デメリットが大きく異なるので、この章で詳しく解説していきます。
無垢フローリング
無垢フローリングとは、特殊な加工を施さずに天然の木からそのまま作ったフローリングのこと。
無垢材や集成材(小さな木材を接着剤で再構築したもの)を使ったものが大半を占めています。
メリットは、木の質感を存分に感じられることです。触ったときの質感やほのかな香りは、天然木だからこそ味わえる暖かい雰囲気。
傷ができても補修がしやすく、経年劣化しても自然に変色するのも嬉しいポイント。柔らかい歩き心地なので、足への負担も少ないのが特徴です。
デメリットは、手入れに手間がかかることです。
天然木なので水に弱く、掃除はこまめにする必要があります。吸湿性が高いため、経年劣化でそりやひび割れが発生する可能性も。
補修しやすい反面、こまめな手入れと管理が必要になります。また素材によっては値段が高いという特徴もあります。
複合フローリング
複合フローリングとは、天然木の上に薄い木の板や特殊シートを貼ったフローリングのことです。
現在日本の住宅で広く普及しているのはこちらのタイプ。ダニ対策として注目を浴び、昭和60年代頃から一気に普及しました。
無垢フローリングよりも安価に手に入り、耐久性に優れるのがメリット。経年劣化によるそりやひび割れも起こりません。
色の選択肢も多く、素材によってはアレルギー・ダニ・防音対策を備えたタイプもあります。
デメリットは、無垢フローリングのような自然な雰囲気が出せないこと。
木の上に特殊なシートを貼っているので、素材感はどうしても劣ってしまいます。
質感を重視したい人は、上に貼る木の板の厚さを増やすのがおすすめ。
ただしその分値段は高くなってしまいます。また、無垢タイプのように傷ついた部分の補修はできません。
フローリング素材となる代表的な木の種類&特徴
フローリングは木の種類によって、品質・耐久性・色合い・雰囲気などが大きく異なります。
ここからは、フローリングの素材として人気が高い代表的な木の種類を紹介します。
パイン材
パイン材は、柔らかくて軽い特性を持つ針葉樹の代表的木材。
木の温もりを感じられる優しい肌触りと、白ベースの爽やかな雰囲気が特徴的です。シンプルかつ清潔感に溢れた部屋を作りたい人にはおすすめです。
オーク
オークは、硬く耐久性に優れる広葉樹の木材。
白を基調としたクセのない色合いで、どんな部屋でも合わせやすいナチュラルな素材です。
耐久性が非常に高い反面、ある着心地は少し硬め。経年劣化で色が濃くなるので、色の変化も楽しみながら長く付き合える木材です。
ウォルナット
ウォルナットは主に欧米で人気が高い高級木材です。
広葉樹タイプなので耐久性が非常に高く、傷や汚れにも強いのが特徴的。
ダークブラウンの色合いは、落ち着いた雰囲気を演出したい人におすすめです。
ブラックチェリー
赤褐色の鮮やかな色合いが特徴的な高級素材。
滑らかな手触りと上品な雰囲気が一番の魅力です。
最初はかなり明るめの色をしていますが、時間が経つごとに深みのある色へと変化。
木の温もりを存分に感じたい人にはおすすめです。
スギ
スギは日本を代表するポピュラーな木材で、軽くて歩き心地の良い質感が特徴的です。
白ベースで木目がはっきりしているので、シンプルな雰囲気と木の温もりを両立したい人におすすめ。
熱効率に優れており、素足で歩いても暖い素材です。
ヒノキ
露天風呂などでお馴染みのヒノキは、フローリングとしても人気が高い木材の一つ。
すっきりとした色合いと肌触りが特徴的で、ヒノキの香りにはリラックス効果もあります。
油分を含んでいるため、天然素材ながら耐水性にも優れており、虫や湿気にも強い万能木材といえるでしょう。
バーチ
ナチュラルな色合いのバーチは、どんなお部屋にも合わせられる汎用性の高い木材。
色合いの個体差が少ないので、木の温もりと色の統一感を両立できるのがポイントです。
ただし耐久性は少し低めなので、取り扱いには注意が必要です。
フローリングの選び方&選ぶ時の注目ポイント
新築・リフォームなどでフローリングを選ぶときに、種類が多すぎて迷ってしまうという人は多いでしょう。
ここからは、お部屋の目的・用途に応じたフローリング素材の選定ポイントを紹介します。
好きな樹木の種類・色味・節目で選ぶ
一般的なフローリングの選び方は、色合い・肌触り・雰囲気など、自分が好きな見た目で選ぶという方法です。
長く過ごすことになる部屋なので、やはり自分がお気に入りの素材を選ぶのが一番。
壁紙・照明・家具などと合わせて部屋をコーディネートすれば、こだわりが詰まったオリジナルのお部屋が完成します。
傷や汚れに強い性能
小さな子供や、犬・猫などのペットと一緒に暮らす場合は、傷や汚れへの耐性を重視して選ぶのもおすすめです。
物を落としたときの衝撃や歩くときの摩擦などを考慮し、生活環境に応じた耐久性の高い素材を選ぶのがポイント。
子供部屋やペット部屋に応じてフローリングを変えるという選択肢もありです。
掃除・補修のしやすさ
経験劣化や細かい傷が気になってしまう人は、お手入れや補修をしやすい素材で選ぶのもあり。
経年劣化のしやすさ、掃除のしやすさは素材によって大きく異なります。
無垢フローリングは耐久性が低いですが、傷ついたときの補修がしやすいため、お気に入りの素材と長く付き合いたい人はこちらもおすすめです。
機能性重視:床暖房・遮音性・耐水性
耐水性・防音性などの機能面を重視して選ぶ人も多いです。
特にトイレやキッチン周りなどは汚れやすいため、生活に合ったフローリング素材を考えるのがおすすめ。
寒い地域に住む人は温熱性、アレルギー体質の人は防虫性、仕事部屋にする場合は防音性など、特性にあった使い分けができると良いでしょう。
DIYで手軽にお部屋の模様替え!おすすめのフローリング素材
フローリング施工は確かに魅力的ですが、材料費や施工コストなどが大幅にかかってしまうもの。
予算的にも本格的な施工は厳しい…という人が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、DIYでお手軽にフローリング風の雰囲気を作れるアイテムを2つ紹介します。
フローリングマット(ウッドカーペット)
フローリングマットは、敷くだけで完成するフローリングアイテムの一種です。
接着剤などの本格的な施工は行わずに、お部屋のサイズに合わせて敷き詰めるだけでOK。
タイプによっては、畳などの柔らかい床材の上に敷けるものもあります。
フローリングに比べて多少素材感は落ちるものの、DIYでも十分に素敵なお部屋の雰囲気を作り出すことができます。
フローリングシート
フローリングシートは、表面に木の模様をあしらったビニールタイプのシートです。
どんなお部屋でもサイズを合わせるだけで簡単に施工できる汎用性の高さが魅力。色や種類の選択肢が非常に豊富です。
ビニールとはいえ質感と見た目は本物の木に近く、ほど良いクッション性も確保できています。
耐水性・撥水性に優れているので、汚れにも強いです。キッチン周りやトイレには特におすすめです。
フローリングサンプルを手にとって選ぼう
今回はフローリングの種類やおすすめの選び方を一挙に紹介しました。
フローリングは知れば知るほど奥深いインテリアの一要素です。
実際に施工を検討している人は、地域の工務店や建築会社に相談し、自分の要望に合った素材を探すのがおすすめです。
実際にフローリングのサンプルを見れるお店もあるので、ぜひ自分の目で見て、触ってから理想のフローリングを選んでみてくださいね!