外観やインテリアが美術館のように美しいデザインの家を見かけると、「おしゃれだな〜」と憧れますよね。
しかしいざ計画してみると、住み心地に疑問が生じ、少しハードルが高いと感じる方もいるのではないでしょうか。
今回は、デザイン性にこだわったデザイナーズハウスの魅力や注意点を解説します。
記事の最後には、主な依頼先や人気のデザインなど、デザイナーズハウスを建てるときにイメージが湧きやすい内容も添えています。ぜひ参考にしてください。
目次
デザイナーズハウスとは
デザイナーズハウスとは、建築家やデザイナーが設計を手掛けたデザイン性の高い住宅のことです。
デザイナーズハウスには法律で定められた明確な定義はなく、依頼主の理想を実現できます。
よく注文住宅と混同されますが、デザイナーズハウスは外観やレイアウト、インテリアなど、より細部にこだわって仕上げられる点が最大の特徴。
好みに合わせて空間デザインがカスタマイズでき、規格化された一般的な住宅よりもおしゃれな演出が可能です。
デザイナーズハウスの3つの魅力
ここからは、さらにデザイナーズハウスの魅力を深掘りしていきましょう。
個性的でオリジナルの家が作れる
デザイナーズハウスは標準的な基準がなく、1から作り上げていく住宅です。
つまり、建材やレイアウトの制限もないので、個性的で唯一無二のデザインに仕上げられます。
例えば、美術館のようなデザイン性のある外観や内装デザイン、輸入した建材・設備など選択肢は多岐にわたります。
土地の形状や狭さを活かせる
一般的に、変形地や狭小地に家を建てるには設計が難しいとされています。
しかし、決められた規格がないデザイナーズハウスなら土地の形状を活かした家づくりが可能です。
あえて土地を活かしたデザインにすれば、独自性の高い住宅に仕上がります。
ライフスタイルや価値観を反映させた設計ができる
デザイナーズハウスは、建築士や設計士と念入りに話し合いを重ねて作り上げる住宅です。
つまり、依頼主のライフスタイルや価値観を、機能とデザインに反映させた設計が可能なのです。
例えば、常に自然を感じられる家が理想ならば、景色のいい角度に庭を作ったり夜空が見えるよう天井をオープンにしたりなど。
加えて、断熱性が高い窓を使用すれば機能性も兼ね備えられます。
このように、理想のデザイン美と機能性を形にでき、ライフスタイルに寄り添った住宅がデザイナーズハウスなのです。
デザイナーズハウスの依頼先
ここからは、デザイナーズハウスの主な依頼先を3つご紹介します。
設計事務所
設計事務所は、デザインの自由度や提案力の高さが魅力です。
特に建築家がいる場合、コンセプトや優先順位を伝えると思い描いていたイメージが実現しやすくなります。
注文住宅を手掛ける工務店
注文住宅を扱う工務店は、長期に渡って付き合いを求める方にはおすすめです。
設計士やインテリアデザイナーなど住宅のプロが在中している場合、外観のデザインや内装インテリアなどが相談しやすく、多岐にわたり安心して任せられます。
地域密着型であれば、その土地の気候や風土に合うデザイナーズハウスを建てられるでしょう。
ハウスメーカー
一部のハウスメーカーでもデザイナーズハウスは建築可能ですが、自由度は低めです。
ライフスタイルに適したデザインを提案してくれる一方で、規格が決まっていることもあるからです。
変形地や狭小地だと難しいケースもあるでしょう。
デザイナーズハウスを建てる心構え
デザイナーズハウスを建てて後悔しないためには3つの心構えが重要です。
事前に理解しておけば失敗を防げるので、参考にしてください。
引き渡しに時間がかかる場合がある
1からすべて自分で決められるデザイナーズハウスは、規格が決まっている住宅と比べて引き渡しに時間がかかる場合があります。
人によっては、完成まで数年かかるケースもあるほど。
原因は、プランニングに時間がかかるからです。
デザイナーズハウスは、建築家や設計士とデザインや設備・照明など細部にこだわって作り上げます。
また、ショールームに何度も足を運ぶこともあり手間を要することも。
デザインと機能性を兼ね備えた住宅を目指すなら、時間に余裕を持ってスケジュールを立てましょう。
売却しにくい可能性がある
特殊な外観や個性的な間取りが特徴であるデザイナーズハウスは、売却時に値段がつきにくい可能性があります。
一般的に、売却しやすい住宅は多くの人にとって使いやすいよう設計されているからです。
将来的に売却を視野に入れているならば、デザインを重視したデザイナーズハウスは避けた方がよい場合もあります。
デザイン性と機能性のバランスを考慮する
デザイナーズハウスにして後悔した方の大半を占める要因は、「デザインを重視しすぎた」点です。
デザインにとらわれ過ぎて住みにくくなり、家の機能を果たさず不満が出るケースがあります。
特に間取りのデザインと機能性のバランスを保つためには、日常生活を細かくシミュレーションすることが重要です。
以下は熟考すべき点の一例です。
- 使いやすい収納を十分確保する
- 生活動線を考える
- 掃除やメンテナンス方法を知っておく
- 断熱性を意識した設計にする
デザイナーズハウスの人気デザイン例
デザイナーズハウスの最大の魅力は、ライフスタイルを反映させながら理想の形を実現できることです。
ここからは人気のあるデザインの一例をご紹介しましょう。
平屋
デザイナーズハウスは平屋との相性が抜群です。
2階の荷重がかからないため、大きめの窓を設置して広い間口のリビングが作れるなど、自由度の高いレイアウトが実現します。
外観は、窓の配置や屋根の形状にこだわれば、個性的でスタイリッシュなイメージ を演出できます。
キューブ型
キューブ型住宅は、直線的でモダンな印象を与える住宅です。
そのためデザイナーズハウスと相性がよく、都会的でありながら流行に左右されにくいデザイン美を兼ね備えています。
海外風の外観
思い切って外国をイメージした外観にできるのもデザイナーズハウスならではです。
例えば、西海岸をイメージしたおしゃれなアメリカンスタイルや、北欧のカラフルな外観、外国から輸入したドアや窓を使うなど。
海外の住宅は、魅力的なアイデアの宝庫です。
スキップフロア
空間を有効活用したスキップフロアはデザイン性もあり、ライフスタイルに寄り添った機能を備えています。
高さを活かして開放的にしたり床面積を増やして書斎にしたりなど、設計次第で住み心地のよい家に仕上がります。
中庭
効率的に採光と通風を取り入れられる中庭もデザイナーズハウスと相性抜群です。
プライベートな空間でありながらカーテンなしで眺望を得られたり、アウトドアリビングとして活用できたりなど幅広い用途で使用できます。
リビング階段
リビング階段は、デザインと機能性を両立させた人気のレイアウトです。
階段や手すりの素材にこだわれば見た目もおしゃれな印象に。
螺旋階段ならリビングを彩るアクセントにもなるでしょう。
デザイナーズハウスはライフスタイルをデザイン化した唯一無二の住宅!
デザイナーズハウスは、理想のライフスタイルとデザインを実現したオリジナル性の高い住宅です。
規格化されたプランでは実現不可能なレイアウトや外観、機能性を取り入れられるため、家づくりの楽しさも感じられます。
細部にこだわれば、これからの生活も彩りあるものになるでしょう。
マイホームを検討されている方は、ぜひデザイナーズハウスも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
デザインや建材にこだわって思い通りに空間をデザインできるデザイナーズハウスは、一般的な住宅と一線を画する存在感を放つでしょう。