キッチンの効率アップは作業スペースにあり!理想のサイズやポイント、作り方をご紹介

    キッチンは毎日使う場所であるため、動線が悪くてスペースが狭ければ非効率的でストレスを感じやすくなります。

    実は、調理の効率を上げるには、キッチンの作業スペースに余裕をもたせれば解決可能です。

    新築や既存のキッチンの場合でも、ポイントをおさえれば動線がスムーズになり、生活の快適さにつながります。

    今回は「キッチンが使いにくい」「限られたスペースしかない」という人に、スペースを確保する方法や、おさえるべきポイントを中心にご紹介します。

    なぜキッチンの作業スペースは必要なのか?

    キッチン

    キッチンに適度な作業スペースを設ければ、作業効率が上がり、動きと時間に余裕が生まれます。

    調理カウンターは主に「シンク」「コンロ」「作業スペース」で成り立っています。

    3つの中で使い勝手の良いキッチンになるポイントは、適度な作業スペースの確保です。

    例えば、料理の手順から考えてみましょう。

    1. 食材を洗う
    2. 調理する(切るなどの下ごしらえ)
    3. 盛り付ける
    4. 食器を洗って水を切る

    上記4つの作業をスムーズに行うには、作業スペースは必要です。

    「置く」「調理する」「配膳する」など、作業スペースの用途はいろいろあります。

    キッチン専用の作業スペースを設ければ、作業効率は格段にアップします。

    キッチンの機能面を重視する人は多くいますが、作業スペースの問題はあとから発生しがちです。

    KAORI

    作業効率を上げるためにも、適度な作業スペースをあらかじめ確保しておけば、暮らしにゆとりが生まれるでしょう。

    作業スペースの理想のサイズは?

    キッチン

    では、作業スペースはどのくらいのサイズがあれば快適だといえるのでしょうか。

    理想的なサイズは幅60~90cm、奥行き65cm~です。

    一般的なキッチンのサイズ(I型システムキッチン)は幅220~270cm、奥行き60~65cmが主流。

    しかし、選択するキッチンの種類によっては奥行き70~100cmなど幅広いため、キッチンの広さを確認しましょう。

    理想的な作業スペースのサイズを検討する際は、家族構成によっても大きく左右されます。

    キッチンに立つ人が1人か複数人なのかで、スペースのサイズも変わります。

    注意点は、作業スペースを1ヵ所に集約しないことです。

    集約すれば作業しやすく感じますが、モノを置く場所が1ヵ所しかないため、作業に手間取ることもあるからです。

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    コンロ横やシンク横に30cmほどのスペースを割り振れば、食材が置きやすく別の作業もしやすいため、検討してみてください。

    キッチンの作業スペースを考える際のポイント

    キッチン

    キッチンの作業スペースを考えるときは下記のことを考慮すれば、理想のサイズを導きやすくなります。

    ここからは、作業スペースを考える際のポイント3点をご紹介します。

    ライフスタイルから考える

    上記で述べたように、作業スペースのサイズは家族構成によって左右されます。

    そのため、各家庭のライフスタイルから理想の作業スペースを考えることが必要です。

    例えば、「食洗機があるから水切りは置かないので、幅は60cm以下でも大丈夫」「配膳スペースで簡単な食事をとるため、奥行きは100cm以上必要」という意見もあるからです。

    作業スペースのサイズや設置場所は、ライフスタイルとスペースの用途を照らし合わせて考えましょう。

    通路幅を考慮する

    作業スペースを考えるにあたり、キッチンの通路幅は切っても切れない関係です。

    例えばⅡ型キッチンや背面に収納がある場合、85~90cmあれば後ろに手が届きやすく、人が通ってもぶつかりません。

    さらに開き戸のユニットがあっても、その分のスペースが確保できます。

    また、2人以上で料理することが多い場合は、通路幅を120cmは確保しておくとよいでしょう。

    80cm以内だと圧迫感を感じ、140cm以上なら動きが増えるため使いにくくなるからです。

    リビングとの兼ね合いを考える

    近年のキッチンはリビングと同じ空間にある間取りが多いため、ダイニングやリビングのスペースを考慮した作業スペースを検討しましょう。

    例えば、キッチンの奥行きを広いものにしたり、作業スペースを複数設けたりすると、その分リビングのスペースは狭くなります。

    リビングにソファを置いているならば、ダイニングテーブルとの距離感も近くなるため、圧迫感を感じることもあるでしょう。

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    キッチンの効率は良くても住まいの心地よさを損なう恐れもあるので、リビングとの兼ね合いを考慮しながら作業スペースを確保しましょう。

    キッチンの作業スペースを確保する方法

    ここからはキッチンの作業スペースを確保する方法をご紹介します。

    新築で建てる場合や、現在の住まいに付け加える方法など、幅広く5点をピックアップしますので判断材料にしてください。

    1:キッチンの種類を検討する

    これから注文住宅を建てる方にとって作業スペースを確保するためには、キッチンの種類を検討することです。

    主なキッチンの種類を紹介します。

    L型キッチン

    L型キッチン

    L型キッチンとは、シンクとコンロをL字型に配置したキッチンのことです。

    作業や収納スペースを広く確保しながら、作業動線の短い点がメリットです。

    動ける面積が広いので、複数人での作業もスムーズに行えます。

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    また広いL字キッチンの中心スペースにダイニングセットを置けば、省スペースにまとめられますよ。

    Ⅱ型キッチン

    Ⅱ型キッチン

    Ⅱ型キッチンはセパレート型とも呼ばれ、2列になったキッチンのこと。

    シンクとコンロが前後別々に配置されている形です。

    どちらにも作業スペースがあるため、ゆったりと作業できる点が特徴だといえるでしょう。

    アイランドキッチン

    アイランドキッチン

    アイランドキッチンとは、四方の壁から独立した形に設置したキッチンのこと。

    名前の由来は、部屋の真ん中にキッチンを配置しているため、島(アイランド)のように見えるからです。

    種類によっては奥行きが広いキッチンもあり、作業スペースとダイニングスペースの境がないものもあります。

    2:背面収納に作業スペースを設ける

    キッチン

    対面キッチンの場合は、背面に収納ツールを設けて、作業スペースを確保する方法があります。

    また、すでに背面にラックを置いている場合であれば、収納をスッキリさせて一部作業スペースにすることも検討してみましょう。

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    背面にスペースがあれば、振り返るだけの動作なので、効率よく作業できます。

    3:作業台付きの可動式キッチンワゴンを使用する

    ツールやラックを置く場所がない場合は、作業台が付いた可動式キッチンワゴンもおすすめです。

    簡単に作業スペースが増やせて、下の空間には調理器具などが収納できるため、省スペースを実現できます。

    下記を考慮しながら検討してください。

    • 作業しやすい高さを選ぶ
    • 可動式であっても、幅と奥行きは測る
    • 素材や機能面に着目する

    4:キッチンカウンターを設ける

    キッチンカウンターのあるキッチン

    I型キッチンの場合、背面にダイニングテーブルを配置しているならば、その間に簡易的なキッチンカウンターを設けてみましょう。

    奥行き30~40cmほどであっても、配膳や物を置くスペースとして活用できます。

    5:コンロの上で作業ができるようにする

    コンロを利用していないときは、コンロの上を作業スペースとして使用できます。

    IHの場合は専用カバーをつけ、ガスコンロの場合は簡易的な作業台を設けましょう。

    そうすることでコンロを使用する前に作業スペースが確保できるため、下ごしらえをしたり、食材を切ったり、ストレスなく料理できます。

    作業スペースを快適にすれば料理が楽しくなり、効率アップにつながる!

    キッチン

    キッチンの作業スペースは、効率よく料理するためには欠かせない存在です。

    スペースに余裕がないと片付けに時間がかかったり、調理がしづらかったり、キッチンに立つことにストレスを感じやすくなります。

    ライフスタイルに合わせたキッチンの動線や間取りとの兼ね合いを考えながら、効率を上げて快適な暮らしにつなげてください。