II型キッチンにはメリットがいっぱい!特徴やレイアウトのコツを紹介

    シンクとコンロが2列に分かれた状態で並んでいる「II型(にがた)キッチン」。

    それぞれのユニットに作業用のスペースがあり、コンパクトながらも空間を広々使えるのが魅力です。

    この記事では、II型キッチンの特徴やメリット・デメリット、導入するときの注意点について詳しく解説します。

    設置を検討している方は、ぜひチェックしてくださいね。

    II型(にがた)キッチンとは?

    Ⅱ型キッチンのある家

    「II型(にがた)キッチン」とは、シンクとコンロが英語数字の「II」のように、2列に分かれているキッチンレイアウトです。

    「セパレート型キッチン」と呼ばれたり「ii型」「II型」「2列型」と表記されたりする場合もあります。

    シンクとコンロ横それぞれに作業用スペースがあるため、複数人でも快適に調理できるのが特徴です。

    II型キッチンの費用相場

    一般的に、II型キッチンはI型キッチンに比べて価格が高めです。

    理由のひとつとして、片方のキャビネットをアイランド型やペニンシュラ型にする場合が多く、部材数が増えることが挙げられます。

    KAORI

    レイアウトによって金額に差はありますが、I型キッチンの価格相場が80~100万円程度であるのに対し、II型キッチンの価格相場は120~200万円程度とされています。

    II型キッチンのメリット

    Ⅱ型キッチンのある家

    キャビネットが2つに分かれているため、コンパクトながらも作業スペースが広いII型キッチン。

    この章では、キッチンに立つ時間が快適になる3つのメリットを紹介します。

    作業動線に無駄がない

    II型キッチンの場合、振り返ることでシンクとコンロへの移動ができるため、作業動線が短く済みます。

    シンク側のキャビネット横にダイニングテーブルを設置すれば、配膳や後片付けがスムーズ。

    冷蔵庫・シンク・コンロの前面の中心が三角形(ワークトライアングル)になるようレイアウトすると、より効率的に作業できます。

    作業スペースを広くとれる

    キャビネットが2つに分かれているII型キッチンなら、作業スペースを広くとれます。

    複数人での分担作業や、子どもと一緒に調理する機会がある場合にぴったりのスタイルといえるでしょう。

    収納スペースが多い

    Ⅱ型キッチン

    ほかのキッチンレイアウトより収納スペースを確保しやすいのも、II型キッチンのメリットです。

    シンク・コンロ側どちらかの台を壁につければ、上部に吊戸棚を設置したり、壁面を活用したりでき、より収納力がアップします。

    II型キッチンのデメリット

    Ⅱ型キッチンのある家

    メリットの多いII型キッチンですが、いくつかデメリットもあります。

    工夫すれば、対策できるものもありますので、併せて確認しましょう。

    濡れたものを移動させるとき水が垂れる

    II型キッチンのデメリットとして、食材や食器、調理器具を洗ってシンクからコンロに移動させるときに水が垂れやすい点が挙げられます。

    以下のような対策をして、床が濡れるのを防いでくださいね。

    • 濡れた食材は、ボウルなどに入れて運ぶ
    • 無垢床の場合、施工後に後付けシートなどを導入する
    • キッチンの床は、フロアクッションやタイルなど、水に強い素材にする

    体の向きを変える動作が多い

    コンロとシンクが前後に分かれているII型キッチン。

    振り返る動作が多いので、使用感の好みが分かれます。

    作業動線が増えても、横に移動するほうが楽という人は、使い辛さを感じるかもしれません。

    設置に広いスペースが必要

    II型キッチンを導入するには、キャビネットを2つ設置するための広い空間が不可欠です。

    2人以上で作業したい場合は、120cm以上間隔が必要とされています。

    キッチンスペースが限られている方には、I型キッチンなどコンパクトなタイプを選ぶのがおすすめです。

    II型キッチンのパターンは3種類

    II型キッチンには、主に3つのタイプがあります。

    1. オープンキッチン
    2. セミオープンキッチン
    3. 独立型キッチン

    この章では、各パターンの特徴やメリット・デメリットを解説します。

    オープンキッチン

    Ⅱ型キッチンのある家

    オープンキッチンは、キッチンとリビング・ダイニングスペースを壁で区切らず、一体化したタイプのこと。

    「フラット対面」と呼ぶ場合もあります。

    キッチンが周辺スペースとつながっているため、開放的な雰囲気が魅力的。

    調理したものを配膳する作業動線が短いのも嬉しいポイントです。

    一方で台所の様子が見えやすかったり、ニオイや油汚れが広がりやすかったりといったデメリットがあります。

    独立型キッチン

    独立型Ⅱ型キッチン

    独立型キッチンは、台所がほかの部屋と分かれており、独立しているパターンです。

    昔の日本の家によく見られる間取りで、現在も人気があります。

    人目を気にせず、作業に集中できるのが大きな特徴。

    ニオイや油汚れ、煙、音がほかの部屋に漏れにくいのも魅力です。

    KAORI

    その反面、ほかの部屋から独立していることで家族とコミュニケーションを取りにくく、キッチンにニオイがこもりやすいのが難点です。

    セミオープンキッチン

    セミオープンⅡ型キッチン

    オープンキッチンと独立型キッチンの特徴を併せもつ、セミオープンキッチン。

    「造作対面」とも呼びます。

    開放感がありつつも、作業スペースが丸見えにならないのが魅力的。

    来客が多い方におすすめです。

    仕切りに設置する開口部分の大きさにより、オープン性を調節できます。

    デメリットは、オープンタイプと同様、ニオイや油汚れが広がりやすいこと。こまめな換気や掃除が必要です。

    II型キッチンを導入するときの注意点

    この章では、II型キッチンを導入するときの、注意点を解説します。

    使い心地にかかわる部分ですので、設置する前にポイントを押さえておきましょう。

    間口のサイズを確認する

    Ⅱ型キッチン

    「間口」とは、シンク側の横幅のこと。

    メーカーによって間口のサイズは異なります。

    間口が長すぎると移動距離も長くなるので、作業しにくくなります。

    KAORI

    今使っているキッチンの横幅を測り、キッチン選びの参考にしてくださいね。

    調理人数に合った通路幅を選ぶ

    Ⅱ型キッチンのある家

    II型キッチンを導入するときは、通路幅も重要です。

    2つのキャビネットの間を人が通るため、家事動線を左右するポイントになります。

    一般的に通路幅は最低80cm以上必要とされており、120cm程度あれば人がすれ違えるようになります。

    通路幅が広すぎると、振り返ったときに反対側のキャビネットに手が届きにくく不便です。

    何人で調理するのか考えて、適した幅を選びましょう。

    目安となる通路幅
    • 一人で作業することが多い:80~90cm程度
    • 二人以上で作業することがある:110~120cm程度

    自分好みのII型キッチンで調理を快適に

    Ⅱ型キッチンのある家

    この記事では、II型キッチンの特徴やメリット・デメリット、導入するときの注意点について解説しました。

    「何人で作業するのか」「どう動くのが楽なのか」など、実際に使うシーンをイメージすることが大切です。

    自分好みのキッチンを選び、毎日の調理を楽しんでくださいね。