メリットの多い中古マンションの窓リノベーション!ノウハウや注意点を解説

窓のリノベーション

    中古マンションのリノベーションで見過ごされがちな窓。

    窓にこだわることで夏は涼しく、冬は暖かい室内環境が保てるなど様々なメリットがあり、住まいの快適さが向上します。

    この記事では、中古マンションの窓リノベーションのノウハウと共に注意点も合わせて解説。

    これから中古マンションを購入する予定の方、リノベーションを検討されている方は是非、参考にして下さい。

    マンションの窓リノベーションで可能なことは?

    マンションの窓リノベーションでは、窓ガラスを二重窓にする、内窓を付けるといった建物の外観を変えず機能を向上させるリノベーションは認められやすい傾向です。

    KJ

    窓ガラスの性能性を上げることで得られるメリットは多く、四季を通して暮らしの質が向上するでしょう。

    マンションの専有部分と共用部分

    マンションには居住者の専有部分と共用部分があります。

    共用部分はマンションの外と繋がっている部分であり、外壁や玄関ドア、バルコニー、窓などです。

    一方、居住者の住まいの内側は専有部分にあたりますので、管理規約の範囲内であればリノベーションすることができます。

    マンションの共用部分がリノベーションできない理由

    マンションの共用部分がリノベーションできない理由を見てみましょう。

    外観の統一性を保つため

    共用部分は、マンションの標準管理規約において「外観の統一性」「構造の統一性」を保つことが定められているため、窓枠(サッシ)を住民の都合で変えることは基本的に認められません。

    即ち、窓の大きさを変える、個数を増やすことは現実的に無理だと考えましょう。

    火災時の被害を防止する

    マンションの外に面している窓ガラスは、火災時の防火の観点からもリノベーションができない理由です。

    例えば、窓を大きくすると、火災の時に窓から空気が大量に入り込み、バックドラフト現象を起こし甚大な被害を招きかねません。

    マンションの通路側は網入りガラスの窓を設置していることが多いですが、これも万が一、災害に見舞われた場合に防火性能を発揮するためです。

    構造への影響が懸念される

    マンションの構造によっては、建物を支えるのに必要な壁を撤去できないケースがあります。

    個人の判断で窓を増やすために壁に穴をあけるなどの工事を行うと、構造への影響が懸念され、外観の統一性も損なわれることになります。

    窓のリノベーション方法

    窓のリノベーションには3つの方法があります。

    マンションの環境や物件状況、ご予算に合わせてリノベーション方法を検討しましょう。

    ガラス交換

    既存窓のガラスのみを取り外し、既存サッシをそのまま利用して複層ガラスなどに交換する、最も手軽な窓リノベーションです。

    交換だけなので施工時間はわずかで済み、ガラスの性能をアップできます。

    内窓を設置する窓枠のスペースがないお住まいの場合はガラス交換が適しているでしょう。

    内窓(インナーサッシ)を付ける

    既存の窓の内側に、もう一つ窓を設置する方法です。

    専有部分の工事になるため、障子を入れる、アイアンフレームを作るなど、お部屋の魅力をプラスできる窓リノベーションも楽しめます。

    内窓を付けることで外気温が内部に伝わりにくくなり、断熱と結露対策に効果的で、防音対策にも有効です。

    カバー工法(新しい窓枠を取りつける)

    カバー工法とは、既存のサッシ(窓枠)から新しいサッシへ窓ごと交換する工事のことで、築30年以上経った中古マンションの窓リノベーションで多く採用されています。

    壁を壊すなどの工事は不要で、時間も取らず手軽にできるのが特徴です。

    建物の経年劣化で開閉しづらくなった窓や、隙間風が入るなどの問題がある場合に効果的な方法となっています。

    中古マンションを窓リノベーションするメリット

    中古マンションによっては、「一枚ガラスである」「ガラスの性能が低い」「サッシに劣化が見られる」などのケースがあります。

    その悩みを解消するのが窓のリノベーションです。

    リノベーションによって得られるメリットを見てみましょう。

    断熱性が高くなる

    窓と玄関は熱の出入りがある場所です。

    断熱効果が高い窓ガラスに交換することで外気を室内に伝えにくくし、エアコンの効きが良くなって、電気代も大幅に節約できます。

    防音効果が増す

    幹線道路や線路、大きな施設が近くにある中古マンションの場合、外の音が気になることもあるでしょう。

    防音効果の高い厚みの窓ガラスに交換すれば一般的なガラスよりも遮音効果を発揮します。

    ピアノなどの楽器を弾かれるご家庭でも音漏れを防ぐのに有効です。

    防犯性を高められる

    中古マンションの1階や2階などは窓の防犯対策が必須です。

    さらに上の階であっても空き巣被害は発生しますので、死角となるお部屋やベランダを二重窓や複層ガラス窓にすることで防犯性を高められます。

    結露を軽減できる

    熱遮熱機能に優れる断熱ガラスにすることで外気の冷たい空気が室内に流れ込むのを防ぎ、結露ができにくくなります。

    結露は、カビの発生やダニの繁殖を促進し、アレルギーや喘息、アトピーの原因になることもあるため、家族の健康を保つ面でも有効なリノベーションとなるでしょう。

    中古マンションを窓リノベーションするデメリット

    中古マンションの窓リノベーションにはデメリットもあります。

    デメリットも理解して工事を検討するようにしましょう。

    費用がかかる

    窓リノベーションではガラス窓をグレードアップすることになるため費用が嵩みます。

    ガラスの種類や大きさ、枚数によっても異なり、グレードによってかなりの差が出るでしょう。

    構造が複雑な窓は掃除がしにくい

    窓リノベーションで二重窓にすると、メリットが多い反面、窓の開け閉めが2倍、掃除も2倍になります。

    高層階でベランダやテラスがない場合は、ご自身で掃除が難しいこともあるため十分な検討が必要です。

    中古マンションの窓リノベーションをする際の注意点

    マンションの窓リノベーションを行う前に必ず確認しておくべき注意点があります。

    マンションの管理規約を確認する

    マンションにはそれぞれに管理規約があり、窓に関しても交換やリフォーム範囲、方法などが定められています。

    窓リノベーションを行う場合はその内容に準じる必要があり、自己判断で交換やリノベーションをすることはできません。

    管理規約を確認、もしくは管理会社に相談しましょう。

    窓リノベーションを検討していることを管理組合に相談する

    共用部分であるサッシ(窓枠)は個人でリノベーションできないことになっていますが、劣化などにより修理や交換が必要な場合は、管理組合の判断で許可されるケースもあります。

    また、その他の窓リノベーションにおいても、まずは管理組合に相談し、問題が起きないように進めるのが賢明です。

    施工会社に工事対応の可否、搬入経路の確認を十分行う

    施工会社に工事対応の可否を確認し見積りを依頼する際、窓ガラスやサッシ枠などの搬入経路が確保されているか確認してもらいましょう。

    KJ

    エレベーターで搬入する場合は、窓サイズがエレベーターの大きさに支障がないかも合わせてチェックしてもらうことで万が一のトラブルを防げます。

    中古マンションの窓リノベーションは信頼できる施工会社へ依頼しよう

    ここまで、中古マンションの窓リノベーションのメリットやデメリット、ノウハウと共に注意点を解説しました。

    明るく開放的な住まいに採光は必須であり、窓への計画は重要なポイントになります。

    信頼できる施工会社へ窓リノベーションを依頼し、快適な暮らしを実現しましょう。