必見!住宅ローン審査に落ちないためには?理由と対策のポイント

    マイホーム購入で多くの人が利用する「住宅ローン」。

    きちんと準備して挑まないと、審査に通らない可能性があります。

    必要な書類も多く手続きに時間も手間もかかるため、できれば1回で済ませてしまいたいですよね。

    できるだけ手際よく審査を通過するためには、どんな準備や書類が必要なのでしょうか。

    今回は、住宅ローン審査を受ける前に知っておくべき情報として、用意する書類や審査基準について解説します。

    住宅ローン審査は、マイホーム購入のために越えなければならない大きな壁です。

    審査に落ちないように対策するためにも、ぜひ参考にしてください。

    住宅ローン審査とは

    住宅ローン審査とは、新築住宅や中古住宅の購入、住宅を建てるための土地購入などで必要なお金を金融機関から借りるときに行われる審査です。

    多くの場合は金融機関に数千万円借りることになり、月々返済していきます。

    返済総金額を算出するには「借りたお金=元金」と「年間にかかる利息額の割合=金利(%)」をかける計算です。

    長期間での返済になるため、金融機関側は借主の返済能力を審査して、住宅ローンを組むかを決定します。

    すべての審査がスムーズにいった場合、1ヵ月程度で融資が受けられます。

    住宅ローン利用までの流れ
    1. 仮審査申し込み
    2. 仮審査
    3. 本審査申し込み
    4. 本審査
    5. 住宅ローン契約
    6. 融資開始

    事前審査と本審査

    事前審査では先に返済能力を審査して、購入物件が決定後に速やかに本審査を通過して契約できるようにします。

    事前審査で返済能力があるか判断されるのは以下の条件です。

    • 年齢
    • 年収・業種・雇用形態・勤続年数
    • 婚姻・家族構成
    • 希望物件タイプや所在地

    本審査は事前審査よりも時間も書類も多くかかるのが一般的です。

    本審査の内容は事前審査と重複しているものもあります。

    審査通過には、頭金が多いほど有利といわれています。

    • ローン借入時・返済時の年齢
    • 年収・返済負担率
    • 雇用形態・勤務年数・職種
    • 健康状態
    • 頭金と他社借入状況
    • 信用情報

    審査にかかる時間

    事前審査にかかる時間は3〜4日ほどですが、金融機関によっては1週間程度かかることもあります。

    本審査には1〜3週間程度かかるため、通過できるように準備しましょう。

    申請に必要な書類

    申請に必要な書類は、1つでも未提出や不明点があると審査に通りません。

    内容についてもしっかり確認しましょう。

    事前審査に必要な書類

    源泉徴収票が手元にない場合は再発行に時間がかかるため、早めに確認しましょう。

    種類必要書類
    本人確認書類・実印
    ・身分証明書
     (運転免許証または健康保険証またはパスポート)
    ・個人番号カードなどの顔写真入りで住所、氏名、生年月日などの記載があるものなど
    収入確認書類・給与所得者:前年の源泉徴収票や住民税決定通知書・課税証明書など
    ・個人事業主:確定申告書や納税証、法人代表者の場合は決算報告書など
    物件確認書類・購入予定物件の販売チラシ
    ・資金計画表
    ・間取図など
    本審査に必要な書類

    物件確認書類は契約予定の不動産会社から入手できます。

    種類必要書類
    本人確認書類・実印
    ・印鑑証明証
    ・身分証明書
     (運転免許証または健康保険証またはパスポート)
    ・住民票
     (世帯全員のもので、続柄の記載があり、本籍地やマイナンバーの記載がないもの)
    収入確認書類・源泉徴収票
    ・住民税決定通知書
    ・納税証明書その1・その2 確定申告書など
    物件確認書類
    (購入する物件の種類によって必要書類は異なります)
    売買契約書 重要事項説明書 工事請負契約書 建築確認申請書 建築確認済証 検査済証 登記事項証明書 公図 地積測量図 間取図など

    住宅ローン審査が通らない理由とは

    住宅ローン審査では、事前審査に通過していれば本審査に落ちる確率は「5%程度」といわれています。

    そのため、事前審査を通過できるかどうかがポイントです。

    では、どのような理由で落とされてしまうのでしょうか。

    年齢や勤続年数

    住宅ローン申請の条件として、申請時の年齢や完済時の年齢の規定があります。

    ある金融機関の場合、受付年齢は18歳以上で契約時に65歳以下でないと申し込めず、80歳までに完済することが条件となっています。

    また、長期的に安定した収入を得られるかどうかは、勤続年数で判断されます。

    他の借り入れが多い

    カードローンなどの借金がある、車のローンの残高が大きいなど、住宅ローンの返済に支障があると判断された場合、審査に通らない可能性があります。

    できるだけ審査前に返済を完了させましょう。

    収入が不安定

    新卒者や転職したばかりの人は収入が不安定と判断されてしまい、審査に通りづらいでしょう。

    多くの金融機関では「勤続1年以上」を基準にしています。

    また、転職回数が多い人、起業したばかりの人も返済能力を疑われて審査に影響する場合があります。

    購入希望物件の評価が低い

    住宅ローンの支払いが不可能になった場合は、購入物件を売却した金額で返済にあてることを想定しているため、物件の担保評価も審査の対象です。

    事前審査の申告内容が違う

    事前審査と本審査の記載内容が違う場合、正確な情報が不明となり、虚偽の疑いもかかります。

    審査書類はひとつでも不備があると審査に通らないので、十分注意してください。

    健康状態に問題

    ほとんどの金融機関で、住宅ローンの借入には「団体信用生命保険(団信)」への加入が求められます。

    団信は契約者が万一のことがあった場合に残高を弁済する保険です。

    健康状態に問題があり、保険に加入できないと審査に通りません。

    金融事故の履歴

    金融事故とはクレジットカードのキャッシングなどで、自己破産や個人再生などの債務整理、借金の長期延滞などを指します。

    融事故の記録削除までの期間は長期延滞で5年、債務整理は10年です。

    これらの期間内は住宅ローン審査でかなり不利になるでしょう。

    住宅ローン審査に通るためのポイント

    住宅ローン審査で重要なのは、金融機関にとって「借主が長期的な返済を滞りなく行えるかどうか」です。

    ではどのような対策をすれば審査に通りやすくなるでしょうか。

    借入希望金額や借入期間を見直す

    審査に通過するためには、収入に見合った借入金額や借入期間を設定することが大切です。

    返済比率(返済負担率)の計算方法は「年間返済額÷年収×100」です。

    年収に対して借入金額が多いと返済負担率が高くなり、無理することになってしまいます。

    返済比率が低いほど、返済能力が高いと判断されるため、借入金額や期間を見直して、返済比率を低く抑えましょう。

    頭金をできるだけ増やす

    一般的に住宅購入金額の20%の頭金を用意すると、住宅ローン審査に通りやすいとされています。

    頭金を増やすことは、資金力や計画性をアピールできますし、返済比率も抑えられます。

    夫婦で住宅ローンを組む

    希望する借入金額が大きい場合、夫婦でそれぞれ契約者となって借入金額を増やすという方法もあります。

    ひとりずつで「団体信用生命保険」に加入できるため、万一のときは保険金で返済できます。

    ただし、夫婦で契約する場合は別々に書類を提出する必要があり、手数料なども2人分かかります。

    もうひとつの方法として、夫婦の収入を合算して住宅ローンを申し込むこともできます。

    その場合の契約者は1人ですが、契約者以外の人に万一のことがあったとしても、「団体」の保険金は支払われないことに注意してください。

    住宅ローン審査に通らなかったら

    住宅ローン審査の準備に気をつけていても、条件が合わずに審査に落ちてしまう場合もあるでしょう。

    ここでは審査に通らなかった場合の対処の仕方について紹介します。

    他の金融機関に審査を申請

    住宅ローン審査は金融機関によって審査基準が異なります。

    最初に審査した金融機関で落ちても、他の金融機関で通過する可能性があります。

    審査には時間も労力もかかるため、本審査のみ行っている金融機関や、大手銀行以外の金融機関で申請することを検討してみてはいかがでしょうか。

    条件を見直し再審査を申し込む

    他の借り入れ返済を完了させるなど再度準備を整えて、同じ金融機関に再審査を申し込むという方法もあります。

    ただし、金融機関側から通過しない理由は教えてもらえないため、落ちた理由に心当たりがある場合に通用する方法でしょう。

    夢のマイホームのために住宅ローン審査を乗り越えよう

    バルコニーのある新築

    ここまで、住宅ローン審査を受ける前に知っておくべき情報として、用意する書類や審査基準などを解説してきました。

    住宅ローン審査は、新築住宅と中古住宅でも審査基準が異なります。

    特に中古住宅を購入する場合は、物件の担保評価が低くなるため、審査が通りづらくなるでしょう。

    審査基準は金融機関によってかなり幅があるので、申請する金融機関の範囲を広げてみることをおすすめします。

    そろえなければならない書類も多く大変な作業ではありますが、マイホーム購入のためにしっかり準備して、できるだけ効率よく手続きを終えられるようにしましょう。